2020年の住宅市場

住宅の買い時を見極めるための金利動向や税制などのまとめサイト

[記事公開日]:2011/12/25[最終更新日]:2020/08/08

2020年の住宅市場の動向・家の買い時を解説します!

 住宅購入を考えている人なら誰でも気になること、それは「買い時」です。しかし、それを明確に答えることは簡単ではありません。低金利で住宅ローン減税のような優遇政策もあり、住宅も豊富に供給されているような、まさに買い時といわれる状況だとしても、購入する側の準備がその時できていなければチャンスを掴むことはできず、市場の状況など意味がありません。まずは、できるだけ早く住宅購入の検討を始めておけば選択肢が広がり、お得にマイホームを手に入れられる可能性が高くなります。

 例えば、土地を購入して注文住宅を建てる場合、土地探しから、住宅メーカー選び、間取りやデザインなどプランの決定と、契約にまでこぎつけるには最低でも半年程度は覚悟しておくべきす。さらに、着工して引き渡しを受けるまでには半年程度かかります。購入の準備が間に合わずチャンスを逃したというようなことがないよう、早めに検討を始めるのが得策です。

物価も建築費も上昇傾向続く

 住宅価格に影響を与える建築費(資材費や人件費)を「建設工事デフレーター」(住宅建築)で見ると、ここ1年の波形は全体的に右肩上がり。五輪後も再開発や公共事業が活発なことから、労働力不足による建築コストの上昇が続きます。さらに、金利と連動すると考えられる消費者物価指数(CPI、2015年=100 ※生鮮食品を除く)は、総務省が12月20日発表した11月の総合指数が102.2と前年同月比0.5%上昇。プラスは35カ月連続となり、穏やかな上昇傾向が見られます。これらの状況を踏まえると、東京五輪後の価格下落を狙った購入戦略はベストでないかもしれません。新駅の開業や新路線の開通など益々交通利便性の向上する都心において、購入時期を先送りにすることは、逆に価格上昇の渦に取り込まれてしまう可能性があります。

建設工事費と消費者物価指数

新築・中古マンション平均価格推移

地価も上昇傾向

  国土交通省が発表した平成31年の公示地価(1月1日時点)によれば、全国平均で、全用途平均・商業地は4年連続、住宅地は2年連続の上昇となり、いずれも上昇基調を強めていました。東京・大阪・名古屋の三大都市圏においても上昇基調を強めるとともに、地方圏においても住宅地が平成4年以来27年ぶりに上昇に転じるなど、地価の回復傾向が全国的に広がっています。東京圏の住宅地および商業地の平均変動率は、住宅地が1.3%と6年連続の上昇、上昇幅も4年連続で拡大、商業地も4.7%と6年連続の上昇、上昇幅が5年連続で拡大している。これら公示地価の発表を見ると、都心部では地価の底値を脱し上昇傾向にあると言えます。まだまだ地価が高騰するほどのレベルではないですが、次回の公示地価の発表に注意が必要です。

【※追記】国土交通省が3月18日に、令和2年の公示地価(1月1日時点の1平方メートル当たりの土地の価格)を発表した。全国平均では、全用途平均1.4%上昇で5年連続、住宅地0.8%上昇で3年連続、商業地3.1%上昇で5年連続と、いずれも上昇基調を強めている結果となった。

【※新型コロナウイルスによる影響】

 今年の地価公示には新型コロナウイルスによる影響は織り込まれておりません。現実、外国人観光客が大幅に減っており、これまでインバウンド需要に支えられてきた商業地はかなり厳しい状態になると思われます。例えば、京都や沖縄、北海道の上昇率は大幅に低下すると予想されます。一方、住宅については若干、上昇率が鈍る可能性はありますが、大きな影響はないと考えられます。住宅は人が生きる上で必ず必要なものであり、新型コロナウイルスによりマインドが下がったとしても、価格が大きく崩れることはないと考えるのが一般的です。ただし、予想以上に新型コロナウイルスの被害が長く続くようではれば、不動産売買に悪影響が及ぶ可能性はあるので、今後の状況は慎重に見極める必要はあります。

 →都心14区の公示地価ランキングはこちら 「都心14区の住み心地比較」

東京23区住宅基準地価の推移

フラット35金利 連続上昇

  (独)住宅金融支援機構が発表した、取扱金融機関が提供する「フラット35」(買取型)の12月の適用金利は、借入期間21年以上(融資率9割以下)の金利は年1.210%(前月比0.040%上昇)~年1.870%(同変動なし)でした。取扱金融機関が提供する金利で最も多い金利(最頻金利)は、年1.210%(同0.040%上昇)で2ヵ月連続の上昇です。

フラット35金利推移グラフ(21年以上)

堅調に推移する中古住宅流通市場

 首都圏において、19年の中古マンションの成約量は過去最高水準となり、中古戸建住宅も過去2番目の高い水準となった。平均成約価格も10月の消費税増税の影響も殆ど無く安定的に推移している。首都圏の中古住宅市場は15年以降の成約量が12,000棟以上の高い水準を維持しているが、その要因としては次の3つが考えられる。1つ目は、「住宅品質への保証サービス」が充実し、リノベーション中古住宅の販売などが一般的になったこと。2つ目は、中古戸建と中古マンションの年間平均成約価格の差が縮小し16年から逆転、少なからずマンション市場から戸建て市場へ消費者が流出したこと。3つ目は、高止まり傾向の新築マンションに比べて建売住宅の割安感が増してきており、敷地を分割して戸建て住宅を新築販売するため中古戸建を購入する業者が増えていることである。

中古マンション市場を見ると、新築マンションの売れ行きは鈍化で在庫も増加傾向にあるものの、マンションデベロッパーが財務体力のある大手事業者が多いため、投げ売りによる市場の冷え込みは起こりにくく、20年以降も中古マンション市場は堅調に推移すると予想される。

一方、中古戸建市場はマンションデベロッパーと異なり、新築戸建住宅販売業者は投資資金を回収するため、さらに値下げして在庫販売を行う可能性が大きいと予測される。よって20年には新築戸建が値下げすると、中古戸建住宅にも大きく影響する。ただし、新築マンション価格は高止まり傾向にあり、全体の新築戸建住宅の値下げ幅も限定的と思われる。

まとめ

 オリンピック終了(※新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催が1年延期)による需要低下、少子高齢化問題や2022年の生産緑地法の解除など、これから不動産価格は下がり始めると噂されていますが、今のところ市場では物件価格、地価、金利と上昇傾向が見られます。マンション価格も今がピークで、もう少し待てば安くなるのではないかとマイホーム購入を控えている方も多いかと思います。ただしこれらの影響は限定的で、都心など人口の集まるエリアでは不動産市況が大幅に悪化することはないという見方もあります。

 (※現状、新型コロナウイルスの影響によって景気は大きなダメージを受けています。一般的に長期金利は、景気回復や物価上昇を背景にして上昇するが、物価や景気以外に国債の利回りを上昇させる要因に、国家財政に対する懸念が高まることがあります。新型コロナウイルスの感染拡大に対処する政府の経済対策の財政出動は39兆円。しかし、この39兆円のコロナ対策費は今年度の国家予算に盛り込まれていません。そのため、政府は16兆8000億円の補正予算を組み、その全額を国債発行で補うこと決めました。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大がいつ終息するか分からないことも問題です。長期化するほど景気対策の規模は大きくなり、その財源確保のために国債の発行がさらに膨らめば、ただでさえ国際的に問題視されている日本の財政赤字問題が深刻化し、長期金利には上昇圧力がかかります。加えて、景気低迷によって、現時点で住宅ローンを借り入れている人たちが減収、または失業して、住宅ローンの返済が滞る事態が生じると、金融機関は住宅ローンの審査基準を厳しくしたり、あるいは住宅ローンの金利を引き上げたりすることも考えられます。しばらく、今後の住宅ローン金利の動向には注視した方がいいでしょう。)

 不動産の買い時を決める一番の要因は、就職や結婚、子どもの出産や進学、老後など、その人個人のライフサイクルにあります。投資など自分が住む家でなければ、価格(利回り)にこだわる理由はありますが、自分が住むマイホームの場合は、今どのような家に住めば一番生幸せで、充実した生活が送れるのかが重要です。値段にこだわり過ぎて自分の買い時を逃すより、一日でも早く、不満のない、お気に入りのマイホームで生活を始めた方が、幸せを感じられる時間も多くなるでしょう。


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