一戸建てから一戸建てに買い替える流れとは?注意点やコツも紹介

一戸建てから一戸建てに買い替える場合、しっかりと流れを把握し、注意点やコツを知っておくのが大事です。万が一、買い替えに失敗してしまうと、経済的にも生活的にも後悔することになりかねません。本記事では、買い替えの際に知っておくべき流れや買い換えるきっかけ、損しないための注意点、コツ等を解説します。 一戸建てから一戸建てに買い替える流れとしては、2つのパターンがあります。 簡単に言うと、「家を売ってから新しい家を探すか」「先に新しい家を見つけてから今の家を売るか」の2択です。それぞれ具体的にメリットとデメリットを解説します。 売り先行とは、先に現在住んでいる家を売却してから新しい家を購入する方法です。それぞれのメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリットデメリット
資金計画が立てやすく、自己資金や住宅ローンの借入額が計算しやすい
資金面での不安が少なくなる
いつ家が売れるかわからない
すぐに住み替えできない
デメリットは「いつ家が売れるかわからない」という点です。家がなかなか売れないと、いつまで経っても新しい家に住めません。また、すぐに住み替えできないというデメリットもあります。買い手が多い人気のエリアだとしても、仲介の場合、家が売れるまで3ヵ月〜半年はかかってしまうのです。

一方で、家を売却することでまとまったお金が入ってくるため、資金計画が立てやすく、自己資金や住宅ローンの借入額が計算しやすいというメリットがあります。以上の点から、資金には余裕がないものの、ある程度の時間がある方におすすめの方法です。 買い先行とは、新しい家を購入してから前の家を売却する方法です。
メリットデメリット
気に入った物件に自分のタイミングで住み替えられる
物件の買い逃しをすることがない
買主が見つかるまで引っ越しを待つことがない
資金に余裕がないと難しい
売却益を新居の購入資金に充てることができない
先に新しい家を購入することになるため、資金に余裕がないと難しいといえるでしょう。売り先行なら家の売却益を購入資金に充当できますが、買い先行だとできません。
一方で、気に入った物件に自分のタイミングで住み替えられます。家の売却を待つ必要がないため、買い逃しのリスクも減ります。以上の点から、収入や貯金など自己資金に余裕がある方やすぐにでも他の家に住みたい方におすすめの方法です。 一戸建てから一戸建てに買い替える主なきっかけを紹介します。 ライフスタイルが変化することで家が狭く感じ、買い換えるというケースがあります。例えば、次のような例が挙げられます。

● 子どもの成長
● 親の介護
● 離婚など

子どもと同居している場合、成長につれて子供部屋が必要になることも珍しくありません。また、親の介護が必要になった際に、病院の近くに住み替えることもあります。このように、ライフスタイルの劇的な変化は、一戸建てを買い換える一つのきっかけになるでしょう。 近隣住民とのトラブルで、買い替えを余儀なくされる場合もあります。住み始めた当初は気にならなくても、時間が経つにつれてストレスを感じることが多くなるケースは少なくありません。

また、住民が入れ替わるのは当たり前です。住み始めたときは良好な関係を築けていても、新しく近隣に引っ越してきた人とトラブルになることがあるでしょう。このように物件自体に不満はなくても、やむを得ず一戸建てを買い替える方もいます。
内覧時に「良いな」と感じても、実際に住んでみると「思っていたのと違った」と感じることもよくあります。また、住み始めてから住環境が大きく変化することもあるでしょう。

例えば、家の隣に高層ビルが立って日当たりが悪くなったり、事件や事故などが起きて風評被害が起きたりすると、とたんに住心地が悪くなってしまいます。このような住環境の変化を気にして、一戸建てを買い換える場合もあります。
転勤で一戸建ての買い替えを検討する方もいます。転勤の場合、労力的にも心身的にも買い替えは非常に大変になると考えてください。その理由は、準備の時間が短くなるからです。

基本的に、転勤は会社都合です。したがって、会社が定める期間に間に合わせなければなりません。家を売るのには、冒頭でも説明したとおり最低3ヵ月~半年程度かかります。転勤先で一戸建てを購入する場合、早めに売却の準備をはじめましょう
老朽化で一戸建てを買い換える方も少なくありません。よくあるのは次のような原因です。

● 雨漏り
● シロアリなどの被害
● 耐震など

どんな物件でも、時間とともに衰えていきます。例えば、鉄筋コンクリートなど強度がある材料でも、太陽光や雨風を浴びると汚れたり耐久性が落ちたりするのです。老朽化した家に住み続けていると、災害などで家を失ってしまいかねません。

築年数が古い場合、リフォームだけでは解決しないこともあります。老朽化を懸念する場合、リフォームではなく買い替えを検討するのもおすすめです。 一戸建てはけっして安い買い物ではありません。できる限り後悔しないためにも、以下の注意点を把握しておきましょう。
一戸建ては基本的に、購入時よりも売却価格は低くなります。一般的に、住宅は人が住んだ時点で中古物件扱いとなってしまうからです。

新築と同じくらい綺麗に住んでいたとしても、その物件は基本的に中古物件となります。都市部など地価の上昇が続いている物件でない限り、購入時の価格より高く売れることはほとんどありません。

特に、木造住宅を売却する際は気をつけてください。木造住宅は鉄筋や鉄筋コンクリートなどに比べて老朽化しやすいため、築20年を超えると「価値がない」とみなされることもあります。

物件を売却するときは、売却査定をおこなうのが一般的です。しかし、査定額どおりに売れるとは限りません。

例えば、最低額で3,000万という値がついたとしても、実際は2,000万だったり1,500万だったりするケースは少なくないのです。査定額はあくまで参考程度に考えておきましょう。

査定額に固執しすぎると、売りどきを逃してしまうこともあります。不動産は基本的に時間が経つにつれて老朽化していき、価値が下がっていくため、しっかりと売りどきを見定めるのも大事です。

不動産はすぐに売却できるわけではありません。スムーズに買い手が見つかることもありますが、3ヵ月〜半年程度かかることを覚悟しておきましょう。

ここで大事なのが「余裕のあるスケジュールを立てること」です。余裕を持って家を売らなければ、資金繰りが困難になってしまい、生活に悪影響を与える可能性があります。特に、買い先行で新しい住宅のローンを契約してしまうと、家が売れない限り二重ローンになってしまいます。

できる限り早く売るためには、建物状況調査(インスペクション)してもらったり部屋を掃除・整理したりするのがおすすめです。詳しくは下の記事をご覧ください。
戸建ての買い替えにはさまざまな費用が発生します。

● 仲介手数料
● 印紙税
● 登記費用
● 住宅ローン抵当権抹消・設定費用など

単純に家の価格だけで判断するのではなく、諸費用もしっかり計算しましょう。戸建て購入時の諸費用に関しては、下の記事で詳しく解説しています。
一戸建てから一戸建てに買い替える際には、お金の面などでお得になる「コツ」があります。 ここでは上記3つのコツを詳しく解説します。 できる限り5年以上住んでから買い換えましょう。譲渡所得は物件の所有期間で課税率が異なるからです。

所有期間が5年を超える物件の場合は長期譲渡所得となり、税率は5年以下の場合と比べておよそ2分の1になります。住み始めた日を事前に確認しておくのがおすすめです。
3,000万円の特別控除とは、売却益となる譲渡所得から3,000万円を控除できる特例です。一般的に、居住用不動産で売却益が3,000万円以上となることはあまりありません。したがって、家を売ったときの譲渡所得税は0円になるケースが多いのです。

ただし、更地にしたり空き家状態で売ったりする場合は、適用期間が短くなる点に注意しましょう。3,000万円の特別控除について詳しく知りたい方は、下の記事も参考にしてください。
住宅ローン控除は住み替え後の新居でも利用可能です。

ただし、3,000万円の特別控除と10年超所有軽減税率の特例は原則併用不可です。よりメリットのあるほうを選択しましょう。
一戸建てを買い替える場合、本記事で解説したとおりまずは「売り先行」「買い先行」どちらを選ぶか考えましょう。新しい家が決まっていない場合や時間に余裕がある場合、売り先行がおすすめです。経済的に余裕がある場合やすぐにでも新しい家に住みたい場合、買い先行を検討しましょう。

いずれの場合も、新しい家をしっかり選定するのが大事です。「TOKYO@14区」を運営する住建ハウジングでは、一戸建ての物件を多数ご用意しています。立地や価格、新築か中古かなどご希望に合わせて物件を絞り込めるので、ぜひお気軽にご利用ください。


投稿者プロフィール

石川充
宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士

1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。
その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。
現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。

ABOUTこの記事をかいた人

宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士 1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。 その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。 現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。