マンションと一戸建てのメリット・デメリット
マンションと一戸建てには、それぞれメリット・デメリットがあります。マンションのメリット
最も大きなマンションのメリットは「利便性が高い物件が多い」という点です。マンションは戸建てほど土地面積が必要ないため、駅や商業施設の近くに建てられることが多いのです。また、安全性も「マンションのほうが高い」といえるでしょう。オートロックや監視カメラが備え付けられているうえに、常駐の管理人がいるマンションも少なくありません。入居者が個別に契約しなくても、もともとALSOKやSECOMを導入しているところも多いです。
さらに、家事や育児が効率的にできるというメリットもあります。ワンフロアが多く、生活動線がコンパクトになるからです。一戸建てのように、わざわざ上下階を移動する必要はありません。加えて、清掃や点検を管理会社がやってくれるため手間も省けます。
マンションのデメリット
マンションは「広い家に住みたい」という方には向いていません。戸建てよりも面積が狭くなる傾向にあるからです。のちほど紹介しますが、全国的な平均を見ても戸建てのほうが居住面積は広いです。また、一般的に戸建てより購入価格や坪単価が高くなってしまいます。ローンを組む場合、毎月の返済以外に管理費や修繕積立金、駐車場代金などがかかります。場合によっては、生活を圧迫してしまうこともあるでしょう。なお、管理費の平均は12,480円/月、修繕積立金は11,071円/月※です。
生活音やプライバシーに配慮しなければならない、というデメリットもあります。築年数が古かったり壁が薄かったりすると、足音やテレビ音、話し声などが聞こえてしまうことがあります。加えて、管理規約を守らなければならず、リフォームやリノベーションが自由にできないケースもあるので注意が必要です。
※参考:東日本不動産流通機構|首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2020年度)
一戸建てのメリット
一戸建てのメリットは「プライバシーに配慮した生活をしやすい」という点です。マンションと違って隣以外に住民がいないため、上下階の騒音に悩まされることはありません。子どもやペットも、騒音や音漏れを気にすることなくのびのび生活できるでしょう。さらに、リフォームやリノベーションで自分好みに作り変えることも可能です。マンションのような管理規約がないため、バリアフリーにしたり間取りを変えたりと自由にカスタマイズできるのです。
近隣住人と関係性を築きやすい、というメリットもあります。マンションと違って「どこに誰が住んでいるのか」を把握しやすいからです。お隣さんとママ友になったり子ども同士で遊ばせたりと、温かい人間関係を築いている人も少なくありません。
一戸建てのデメリット
一戸建ては生活面で不便に感じることがあります。都市部では3階建てになることも多く、家事の動線が複雑になりかねません。また、開発エリアに建てられることが多いため、車やバスがないと生活できないケースも珍しくありません。利便性や娯楽を求める方にとっては、生活のしづらさを感じることもあるでしょう。
セキュリティ面でリスクが高いというデメリットもあります。窓や勝手口から、空き巣などの被害に遭ってしまう危険性もあるでしょう。管理費や修繕積立金などの諸費用がない代わりに、住宅の修復はすべて自己負担になるという点にも注意が必要です。
マンションと一戸建てを徹底比較
続いて、マンションと一戸建てを5つの側面から徹底比較します。広さはどっちがいい?
マンションと一戸建てでは「一戸建てのほうが広い」といえます。株式会社東京カンテイ「一戸建て住宅データ白書2020(首都圏)」によると、マンションと一戸建ての平均専有面積は以下のとおりです。平均専有面積 | |
---|---|
新築マンション | 61.09㎡ |
中古マンション | 61.95㎡ |
新築一戸建て | 98.9㎡ |
中古一戸建て | 100.1㎡ |
安全性はどっちがいい?
安全性はマンションのほうが高いといえます。オートロックや監視カメラ、管理人などの安全対策が講じられているからです。実際に、警視庁の統計によると、2020年度における侵入窃盗の認知件数※は以下のとおりです。
● 約73%:一戸建て
● 約18%:3階以下のマンション
● 約9%:4階以上のマンション
このように、ほとんどの窃盗犯は一戸建てを狙っています。一戸建てでも個人でホームセキュリティと契約すれば安全性を高められますが、費用がかかってしまいます。安全性を求める場合、マンションを選ぶのがおすすめです。
※警察庁|住まいる防犯110番
資産価値はどっちがいい?
資産価値で選ぶなら、ケースバイケースです。マンションも一戸建ても、一般的に築年数が古くなるほど資産価値が下がります。ただ、資産価値の下がり方に違いがあるという点に注意してください。例えば、マンションは建物が古くなるにしたがって、資産価値も徐々に下がります。一方、一戸建ては、建物の資産価値は早く目減りしますが土地は減価しません。
したがって、建物の価値がゼロになってから数年後には、マンションと一戸建ての資産価値は逆転します。売却する可能性があるならマンション、将来的にずっと住み続けるなら一戸建てを選ぶのがおすすめです。
維持費はどっちがいい?
マンション | 一戸建て | |
---|---|---|
管理費・修繕積立金 | ◯ | ✕ |
税金(固定資産税 | ◯ | ◯ |
光熱費 | ◯ | ◯ |
駐車場代 | ◯ | ✕ |
税金もマンションのほうが高くなることが多いです。一戸建ては上述したように専有面積が広く、軽減税率によるメリットが大きくなるのです。
光熱費は「マンションのほうが安い」といえます。気密性や断熱性に優れており、節約しやすいという強みがあります。
車を所有する場合、マンションだと駐車場代も払わなければなりません。一戸建ては駐車スペースがあるため、車を持っていても駐車場代はかからないのが一般的です。以上の点から、維持費は一戸建てのほうが「抑えられる」といえるでしょう。
費用はどっちがいい?
平均価格はマンションのほうが高いです。株式会社東京カンテイ「一戸建て住宅データ白書2020(首都圏)」によると、平均価格は以下のとおりです。平均価格 | |
---|---|
新築マンション | 6,055万円 |
中古マンション | 3,487万円 |
新築一戸建て | 3,997万円 |
中古一戸建て | 3,258万円 |
マンションと一戸建ての割合
リクルートの調査※によるとマンションと一戸建ての割合は以下のとおりです。● 一戸建て派:61%
● マンション派:25%
このように、一戸建て派のほうが多いとわかります。データを見ると、特に20代、30代は一戸建て派の割合が高くなっています。今もなお、多くの若者がマイホームを夢見ているようです。
一方、40代、50代になると「どちらかといえば集合住宅(マンション)」と考える人の割合が高くなります。子どもがある程度大きくなって一戸建てが必要なくなり、老後のことを考えて病院などに行きやすい集合住宅(マンション)を選ぶ方が増えるのでしょう。
※参考:株式会社リクルート|『住宅購入・建築検討者』調査 (2020年)
マンションと一戸建て、どちらを選ぶのが良い?
最後に、「マンションと一戸建て、どちらを選べば良いかわからない」という方に向けて、それぞれの「向いている人の特徴」を紹介します。マンションが向いている人の特徴
マンションが向いている人の特徴は以下のとおりです。- ・景色を楽しみたい
- ・利便性に優れた都市部に住みたい
- ・クルマに乗らない
- ・将来、家を手放す可能性がある
- ・子どもを作るかどうかはわからず夫婦の生活を優先したい
普段、クルマに乗らない方もマンションのほうが便利でしょう。資産価値もマンションのほうが高くなりやすいため、「将来手放す可能性がある」という方にも向いています。
一戸建てが向いている人の特徴
一戸建てが向いている人の特徴は以下のとおりです。- ・広い家に住みたい
- ・都会よりも静かなところに住みたい
- ・クルマに乗る
- ・一生、この家で住んでいたいと思う
- ・子どもと一緒にバーベキューなどを楽しみたい
駐車スペースが備わっていることが多く、クルマ移動がメインな人も一戸建てが便利です。資産価値がマンションほど高くならないため、「一生、マイホームで住んでいたい」という方にもおすすめです。
マンションと一戸建てで悩むなら
マンションと一戸建てで悩むなら、今後の人生設計をしっかり立てるのがおすすめです。子どもたちやペットとのびのび暮らすなら一戸建て、都会で静かに暮らすならマンションを検討しましょう。ただし、自分だけで決めるのではなく、パートナーと話し合ったり情報収集したりするのも大事です。一戸建てを検討しているなら、住建ハウジングにお問い合わせください。「TOKYO@14区」を運営する住建ハウジングでは、一戸建ての物件を多数ご用意しています。立地や価格、新築か中古かなどご希望に合わせて物件を絞り込めるので、ぜひお気軽にご利用ください。
投稿者プロフィール
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宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士
1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。
その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。
現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。