一戸建ての維持費はいくら?年間費用やシミュレーションを解説

生涯で最も大きい買い物ともいえる一戸建て。購入費ももちろんですが、維持費についても考えておく必要がありますよね。今回は一戸建ての維持費について詳細解説します。

年間の維持費の例や中古の戸建て、マンションとの比較など役立つ情報もご紹介するので、ぜひ計画の参考にしてみてください。

一戸建ての維持費は年間いくらかかる?

一戸建ての維持費は、年間で約40~50万円かかるといわれています。

維持費の内訳は基本的に3つ。税金、修繕費、保険料です。この3つには毎年かかるものと数年に1度かかるものがあり、年平均にすると税金に10万円、修繕費に27~30万円、保険料が3~6万円程度です。

中古一戸建ての場合は築年数が古いほど修繕時期が早くやってきます。保有する期間が長いほど修繕回数も増えるので、維持費もかかる計算です。

中古一戸建ての維持費 

中古一戸建ての維持費は築年数によって大きく異なります。

築年数が古いと修繕時期が早く訪れるため、修繕費は新築よりもかかります。一方、支払う税金の一部である固定資産税は、築年数が古くなるにつれて減少するでしょう。そのため中古一戸建ての場合、購入の初年度から固定資産税が新築一戸建てより低く、年数が経過するにつれてさらに支払う割合は小さくなります。

 

一戸建ての維持費の主な内訳

一戸建ての主な維持費の内訳は上記の3つです。それぞれの費用についてより詳しく見ていきましょう。

税金

一戸建てにかかる税金は主に2種類あります。土地や家屋などの固定資産にかかる固定資産税と、地域の都市開発などに応じてかかる都市計画税です。

固定資産税 

課税標準額×1.4%(税率)=固定資産税額

土地や家屋などの「固定資産」にかかる税金です。市町村や都に収める「地方税」の1つで、毎年1月1日時点での所有者に1年分が課税されます。支払う時期は自治体によって異なりますが、2月、6月、9月、12月の年4回に分けて請求を行う自治体が多いです。

課税標準額は3年に一度見直される「固定資産税評価額」をもとに決定されます。固定資産税評価額は、毎年4月に郵送されてくる固定資産税課税明細書か、各市町村の役所で閲覧できる固定資産課税台帳から確認可能です。

都市計画税

課税標準額×0.3%(税率)=都市計画税額

都市計画法による市街化区域内にある土地や家屋にかかる税金です。固定資産の価格をもとに算定されます。固定資産税と同様、市町村が課す地方税ですが、自治体によっては課されない場合もあります。自身が一戸建てを建てる市町村が都市計画税を課すかどうか、各自治体の担当部署や不動産会社などに確認しておきましょう。

修繕費

一戸建ては一般的に築10年を過ぎた頃から修繕が必要です。築20年頃になるとフローリングや壁紙の貼り替え、水回り設備の交換など大型の修繕も発生します。中でも外壁の修繕は回数も多く、大きな費用が発生するでしょう。

修繕費は定期で発生するものと不測の事態で発生するものがあるので、計画的に資金を積み立てて準備しておくことが大切です。

【修繕時期と修繕費の目安】

修繕箇所 修繕時期 修繕費
外壁 20年 100~130万円
屋根 20年 100~130万円
フローリング(8~10畳) 20年 20~25万円
壁紙 随時 40~50万円
給排水設備 20年 50~100万円
キッチン・浴室・トイレ・洗面台 10年~15年 15~150万円
給湯器 10年~15年 15~25万円
シロアリ対策 15年 20~30万円

保険料

一戸建てにかける保険は主に火災保険と地震保険です。火災保険には火災補償のほか、台風や洪水への補償がついているものもあります。住宅ローンを利用する際は火災保険への加入が必須です。

火災保険のみ加入した場合の保険料相場は、1年あたり3~6万円(保険期間5年)。地震保険を加えた場合は1年あたり6~10万円(保険期間5年)を目安としてください。ただし建物の構造や所在地、保険の期間や補償範囲などによって保険料は変化するので、よく確認しましょう。

 

一戸建ての1年間の維持費シミュレーション

一戸建ての1年間の維持費は条件によって異なります。

都市部と全国、新築一戸建てと中古一戸建てといった異なる条件で1年間の維持費をシミュレーションしてみましょう。

前提条件

・土地の広さは200平米以下(=小規模住宅用地)

・建物は120平米以下

・火災保険・地震保険ともに加入

※土地の固定資産税評価額は地価の70%

※建物の固定資産税評価額は建築費の60%

都市部で新築一戸建てを購入する場合

購入資金(例):6,315万円 ※1
(内訳:【土地】1,900万円、【建物】4,415万円 ※2)

※1東京・大阪・名古屋の三大都市圏における平均購入資金を参照
※2土地:建物=3:7
(出典:厚生労働省「令和3年度住宅市場動向調査 報告書」)

 

固定資産税 土地:約3万円
(=1,900万円×0.7×1.4%×1/6)
建物:約6万円
(=4,415万円×0.6×1.4%×1/6)
都市計画税 土地:約1万円
(=1,900万円×0.7×0.3%×1/3)
建物:約2万円
(=4,415万円×0.6×0.3%×1/3)
修繕費 約27万円
保険料 約3万円
合計 約42万円

固定資産税は、固定資産税課税標準額の1.4%、都市計画税は、都市計画税課税標準額の0.3%で求められます。また、200平米以下の場合、固定資産税は評価額の1/6、都市計画税は評価額の1/3です。

都市部で中古一戸建てを購入する場合

購入資金(例):6,315万円※1
(内訳:【土地】1,900万円、【建物】4,415万円※2)
※築10年

※1東京・大阪・名古屋の三大都市圏における平均購入資金を参照
※2土地:建物=3:7
(出典:厚生労働省「令和3年度住宅市場動向調査 報告書」)

固定資産税 土地:約3万円
(=1,960万円×0.7×1.4%×1/6)
建物:約3万円
(=4,355万円×0.6×0.5×1.4%×1/6)
都市計画税 土地:約1万円
(=1,960万円×0.7×0.3%×1/3)
建物:約1万円
(=4,355万円×0.6×0.5×0.3%×1/3)
修繕費 約40万円
保険料 約3万円
合計 約51万円

固定資産税は、固定資産税課税標準額の1.4%、都市計画税は、都市計画税課税標準額の0.3%で求められます。また、200平米以下の場合、固定資産税は評価額の1/6、都市計画税は評価額の1/3です。築10年の場合、経年減点補正率が0.5なので(※)、建物にかかる固定資産税と都市計画税が新築一戸建ての半額となります。

ただし購入した時点で築10年経っているので、10年ごとに修繕することが多い水回りや給湯設備などの費用が初年度にかかることがあり得るでしょう。

(※参考:「横浜市・経年原価補正表」木造建物原価補正率で試算)

全国で新築一戸建てを購入する場合

購入資金(例):5,112万円※1
(内訳:【土地】1,540万円、【建物】3,572万円※2)

※1全国における平均購入資金を参照
※2土地:建物=3:7
(出典:厚生労働省「令和3年度住宅市場動向調査 報告書」)

 

固定資産税 土地:約2万円
(=1,540万円×0.7×1.4%×1/6)
建物:約5万円
(=3,572万円×0.6×1.4%×1/6)
都市計画税 土地:約1万円
(=1,540万円×0.7×0.3%×1/3)
建物:約2万円
(=3,572万円×0.6×0.3%×1/3)
修繕費 約27万円
保険料 約3万円
合計 約40万円

固定資産税は、固定資産税課税標準額の1.4%、都市計画税は、都市計画税課税標準額の0.3%で求められます。また、200平米以下の場合、固定資産税は評価額の1/6、都市計画税は評価額の1/3です。

土地や建物の価格が都市部と比較して低いため、固定資産税や都市計画税も低くなります。修繕費や保険料は都市部と変わりません。

全国で中古一戸建てを購入する場合

購入資金(例):5,112万円※1
(内訳:【土地】1,540万円、【建物】3,572万円※2)
※築10年

※1全国における平均購入資金を参照
※2土地:建物=3:7
(出典:厚生労働省「令和3年度住宅市場動向調査 報告書」)

固定資産税 土地:約2万円
(=1,540万円×0.7×1.4%×1/6)
建物:約2万円
(=3,572万円×0.6×0.5×1.4%×1/6)
都市計画税 土地:約1万円
(=1,540万円×0.7×0.3%×1/3)
建物:約1万円
(=3,572万円×0.6×0.5×0.3%×1/3)
修繕費 約40万円
保険料 約3万円
合計 約49万円

全国で中古一戸建てを購入した場合、固定資産税と都市計画税にかかる費用がぐっと低くなります。土地建物の価格そのものが低いうえに、建物かかる固定資産税と都市計画税に経年減点補正率が適用されるからです。上記のシミュレーションでは築10年のため経年減点補正率は0.5で計算しています。その場合建物にかかる税は新築一戸建ての半額です。

一戸建てとマンションの維持費の比較

 

比較項目 一戸建て マンション
税金 300~360万円 250~330万円
修繕費(修繕積立金) 700~800万円 390~400万円
保険料 90~180万円 105~120万円
管理費 なし 360~460万円
駐車場代 なし 720~1000万

上記は新築の一戸建てとマンションを30年間保有した場合の維持費の比較です。一戸建てとマンションの維持費は内訳にやや違いがあります。また同じ内訳でも金額が大きな違いが出ている項目も。それぞれ詳しく見ていきましょう。

税金

マンションも一戸建てと同様に固定資産税や都市計画税がかかりますが、マンションの税金の方が一戸建てと比較して低い傾向にあります。マンションだと個人が所有する土地の面積が一戸建てと比較して小さいからです。ただし、マンションは鉄筋コンクリートの場合が多く、固定資産税評価額が下がりにくいため、中古の一戸建てに比べ、減点補正率の恩恵は少なくなります。

管理費 

一戸建ては自分で管理や清掃を行うため管理費がかかりません。一方のマンションは共用部分を日々管理する必要があるので、管理費が必要です。

管理費の内訳は、管理員の人件費や清掃費、共用部分の水道光熱費や設備の保守費などが一般的でしょう。参考値として、東京都全体の平均月額管理費は、13,566円(※)となっています。

(※出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2020年度)」)

修繕費(修繕積立金) 

マンションは、12年ごとに行われる大規模修繕に備えて、修繕積立金を毎月支払います。

修繕積立金は、5年程度ごとに見直される長期修繕計画に基づいて設定されています。

築年数が古いと大規模な修繕が必要なので、修繕積立金が値上がりすることがあります。

参考値として、東京都全体の平均月額修繕積立金は、10,816円(※)です。

(※出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2020年度)」)

保険料 

火災保険料は、一戸建てよりもマンションの方が安い傾向にあります。マンションは、鉄筋コンクリート造で災害に強く防火性が高いからです。

また、マンション購入時におすすめされる保険は、漏水補償がついているものや、もらい火災の補償がついているものなど、一戸建て購入時と異なるケースが多いでしょう。それらの補償を手厚くすることで一戸建てと同水準の保険料になる場合もあります。

駐車場代 

マンションでは、駐車場を利用する場合は別途、管理組合に駐車場代を払う必要があります。近隣の月極駐車場の相場を参考に設定されることが多く、都市部では月額2~3万円程度が相場です。

一方、一戸建ては所有する土地の中に駐車場があれば、駐車場代はかかりません。

 

一戸建ての維持費を抑える方法

一戸建ての維持費を抑える方法は大きくわけて3つあります。それぞれ詳しく解説していきます。

火災保険を定期的に見直す

火災保険を定期的に見直すと、補償内容や契約期間によって保険料を節約できることがあります。不要な補償内容を削除する、長期契約にするなど、最初の契約内容よりも保険料を抑える方法はたくさんあるでしょう。ただし必要な補償まで削りすぎないように注意しましょう。

リフォーム業者は複数見積もりをとる

一戸建てを維持していくには、どうしても大なり小なりのリフォームが必要です。リフォーム工事が必要になったら、見積もりは必ず複数の業者からとりましょう。リフォーム費用の相場を知り、必要以上の内容が見積もりに含まれていないか確認することが大切です。複数業者で比較・検討した上で、納得できる価格の業者を選びましょう。

こまめに設備のメンテナンスを行う

設備のメンテナンスはこまめに行う方が維持費を抑えられます。軽い不調の方が修繕や交換が容易で、費用も安いからです。先延ばしにして完全に壊れてから修繕やリフォームを行うと大きな費用が発生する場合があります。

普段から清掃や手入れをまめに行い、設備を丁寧に使用することも大切でしょう。

 

一戸建ての維持費は必要経費!出費を把握しておこう

税金、修繕費、保険料と、一戸建てには購入時だけでなく、維持するためにも費用がかかります。維持費も含めて一戸建ての購入は大きな買い物ですが、その分より良い暮らしを提供してくれるはずです。一戸建ての維持費は必要不可欠な出費のひとつと考え、計画的に用意しておきましょう。ご紹介した維持費を抑えるコツも参考に、後悔ない物件選びをしてくださいね。

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