一戸建てのリノベーションの費用相場は？費用を抑えるコツや注意点も解説！

「こだわって一戸建てをリノベーションしたいけど費用はどれくらいかかる？」とお悩みの方もいるでしょう。リノベーションの費用は元々の物件の状態や範囲、依頼する業者によって大きく変わります。この記事では一戸建てのリノベーションの費用相場やメリット・デメリットについて詳しく紹介していきます。

一戸建てリノベーションの費用相場

一戸建てのリノベーションの費用相場は約200万円〜約3,000万円と幅広いです。リノベーションの目的や予算、工事する規模や範囲、使用する機材のグレードなど、さまざまな要素によって価格が変動します。また、リノベーションは自由度が高いため、柱や壁を取り壊すフルリノベーションを行うのか、間取りの一部を変更するのかによって価格は変わります。そのため、早い段階で施工内容を明確にしなければ、正確な費用を見積もることは難しくなってしまいます。他にも築年数によって費用が大きく変わります。

築年数別に見る費用相場については次項で解説します。

【築年数別】一戸建てリノベーションの費用相場

リノベーションという言葉の使用される範囲はとても広く、一体いくらの費用がかかるかわかりにくいものです。ここでは築年数別の一戸建てリノベーションの費用相場について解説します。前述したように、範囲や素材などさまざまな要素によって価格は変動するため、あくまで目安としましょう。

リノベーションは築年数に応じて工事内容が変わるため、それに伴い価格が変動します。築浅の場合、内装や水回りのみの工事、築20年を超えると増改築や間取りの変更など大規模な工事になります。また木造住宅は築20年以内であれば住宅ローン控除の対象となり、恩恵を受けられてお得です。他にも1981年の建築基準法が改正される前に建てられた建物は耐震性能が低い可能性があるため、耐震リフォームが必要となる場合があり費用がかかります。

一戸建てリノベーションの費用を安く抑えるコツ

一戸建てのリノベーションの費用を安く抑えるためのコツには、以下のようなものが挙げられます。

採用する設備や材料の費用を抑える

設備や建築資材のグレードを落とすことで費用を抑えることができます。特に、リノベーションの優先順位をつけておき、優先順位の低い施工箇所の設備を抑えるのがおすすめです。お風呂やトイレ、洗面、キッチンなど水回りの住宅設備は特にメーカーのこだわりがなければ業者に任せるとよいでしょう。外装材などの設備のグレードを落としてしまうと、耐用年数が落ちてしまう場合もあるため、長期的な視点を持って設備を選ぶ必要があります。

施工業者の相見積もりを行う

リノベーションのような大規模な工事になるほど、業者によって費用が大きく変わってきます。そのため3社以上で見積もりを行い、費用を比較検討すると費用を節約できます。複数社に見積もりを取ることで、予算内で希望通りのリフォームができる会社を選ぶことができます。しかし、あまり多くの会社に見積もり依頼しすぎると打ち合わせだけでも時間がかかり、管理が難しくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。

補助金や減額制度を活用する

リノベーションにおいては、補助金や減税制度を活用することで費用を抑えることができます。省エネや耐震・耐熱リフォーム、バリアフリーに関する施工は補助金や減税の対象になる場合があります。例えば、住宅ローン減税では10年以上の住宅ローンを利用して既存住宅をリフォームしたとき、一定の要件を満たしている場合に最大10年間年末の住宅ローン残高の0.7%が所得税から控除されます。また、制度によって申請時期なども異なるため情報収集を事前に行い、活用できそうな制度があれば、施工会社に相談しておきましょう。

一戸建てはリノベーションとリフォームどちらがよい？

リノベーションとは、間取りや配管を刷新し、家に新たな価値や性能を付与する工事のことを指します。対してリフォームは老朽化した建物を修繕し、新築の状態まで近づけます。

リノベーションは間取りや配管を大幅に変えるため、リフォームに比べて工事規模が大きくなりやすいです。設計の自由度が高く、希望通りの住まいになりやすい反面、リフォームに比べて工事規模が大きくなりやすいため費用が高く、工事期間が長くなりやすい傾向があります。
リフォームは生活スタイルに合わせて自由に設計ができるのが特徴です。しかし、物件選びからプランニング、住居の調査や実際の改修工事など実際に暮らし始めるまでに時間がかかってしまう可能性があります。

どちらが良いかは家の状態や予算、やりたいことによって異なるので、まずは条件や予算などを整理し、自分に合った方法を選びましょう。

一戸建てリノベーションのメリット

新築や建て替えよりコストが抑えられる

リノベーションは工事も大規模で費用が掛かりますが、それでも新築や建て替えよりもコストを抑えられます。ただ無闇に予算を削るのではなく、完成後の住まいのデザインや機能性などを確保するために、工事すべき箇所と必ずしも工事しなくてもよい箇所を設計者や施工会社に相談しておくのがおすすめです。コストが浮いた分は、設備の導入や内装の変更にお金をかけられるため、理想の住まいに近づけやすくなります。

愛着のある家の面影を残せる

リノベーションのメリットは既存の柱や床など基本的な部分を活かせる点も大きいでしょう。自分や家族のライフスタイルに適した家を作ることができ、大規模な改修を行なっても、愛着のある家の面影を残すような工事も選択できます。そのため、どのように変更できるのか、ある程度イメージできるのもメリットの1つです。また、住み慣れた家を自分の子供に引き継いでいけるのもリノベーションの醍醐味です。

一戸建てリノベーションの注意点

一戸建てのリノベーションをする場合、注意点もあります。例えば以下のようなものが挙げられます。1つずつ詳しく解説していきます。

リノベーションの優先順位と目的を明確に

リノベーションを行う理由や優先すべき施工を家族で話し合っておきましょう。目的や優先順位でどの業者に頼むか、また予算なども変わってきます。例えば、水回りの設備機器だけを交換したいという場合と、ライフスタイルに合わせて間取りを一新したいという場合では依頼する業者も変わってくるでしょう。
できるだけ具体的なリノベーションのイメージ像を持っておくとプランニングがスムーズとなります。

工事期間中の仮の住まいを準備する

一戸建てを全面的にリノベーションする場合、工期は1〜6ヶ月くらいが目安です。その間、ウィークリーマンションやホテルなどの仮住まいの準備が必要です。大規模な工事をする場合、工事期間中、家の荷物なども運び出す必要があり、引越し費用は仮住まいに移る際と新居に戻る際の2回分かかります。引越し費用と賃料を合わせると、まとまった金額が必要となるため、工事費用のほかに仮住まいにかかる費用も忘れずに準備するようにしましょう。

理想の間取りに改築できるか事前に確認する

建物の構想上の問題で、理想の間取りにできない場合もあります。建物を支える耐力壁は取り外しができないため、事前に耐力壁の位置を調べておく必要があります。そのため、計画を立てる前に間取りの改築ができるかを確認しておきましょう。もし理想の間取りになったとしても、元の構造によっては大きく費用がかかったり、工期が長引いたりする可能性があることも押さえておきましょう。

こんな人にはリノベーションより住宅購入がおすすめ！

家を新しくしたい場合、リノベーション以外にも住宅購入という選択肢もあります。
例えば、以下のような方には購入がおすすめです。

より自由度の高い住まいを実現したい人

住んでいる物件をそのままリノベーションしようとすると構造上の問題で理想の間取りにできない可能性があります。理想の物件に近づけるためには、新しい物件を購入したうえでリノベーションする方が、手間がかからず長い工期を待つ必要もありません。中古物件を購入し、リノベーションすれば新築物件を購入するより費用が押さえられる場合もあり、おすすめです。

すぐに次の物件へ移り住みたい人

リノベーションを行う場合、1〜6ヶ月間仮の住まいを用意する必要があるため、すぐに別の物件へ移り住みたい人には不向きです。また、こだわりたい部分が多いと入念な打ち合わせが必要となり工事前にも多大な時間を要します。設計のための打ち合わせや工事の現場確認など手間がかかることもあるでしょう。ほかにも、仮の住まいを用意するにも費用がかかります。そのため希望の条件にあう新しい物件を購入するのも1つの手です。

リノベーションする物件の耐久面が気になる人

リノベーションのために物件を解体中、瑕疵（かし）と呼ばれる物件の品質や性能面の欠落が発覚することがあります。瑕疵とはシロアリの被害や雨漏り、柱や壁のひび割れなどを指します。瑕疵が見つかると修繕費がかかるため、想定以上に費用がかさむ場合があります。また、新耐震基準を満たしていない可能性のある「1981年6月以前に建てられた住宅」は耐震診断を受け、耐震補強を行う対処法がありますが、物件が老朽化している可能性がある場合は、リノベーションよりも物件の購入がおすすめです。

一戸建てはリノベーションのほかに、中古購入という選択肢も！

一戸建てのリノベーションと一言で言っても、一部分の入れ替えで済む場合と根本的なリノベーションを行う場合では費用が大きく変わります。一戸建ての全面リノベーションでは多額の費用がかかるので仕上がりが予想と違っていたとしても簡単にやり直すことはできません。そのため、将来を見据えて最初にしっかりと検討しましょう。

リノベーションには、既存の柱や床などを活かせるため愛着のある家の面影を残せるというメリットもありますしかし、リノベーションは工期が長引きやすいためすぐには住めなかったり、自由度にも限界があったりと、注意すべき点もあります。そのため、リノベーションのハードルが高いように感じた場合は、物件の購入も視野に入れるとよいでしょう。
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