新築一戸建てを購入するときの注意点・手順は? 物件選びのポイントも解説

結婚や出産などを機に、新築一戸建ての購入を検討している人も多くいるでしょう。

この記事では、新築一戸建てを購入する際の手順とともに、注意点や内覧時にチェックしたい具体的なポイントを紹介していきます。新築一戸建ての物件選びの参考にしてください。

新築一戸建てを購入する方法は2つ

新築一戸建てを購入する方法は2つあります。それぞれの方法について見てみましょう。

建売住宅を購入する

1つめの方法は建売住宅の購入です。建売住宅は、すでに完成した状態で販売されている物件で、土地と建物がセットになっています。そのため資金計画が立てやすかったり手続きが少なかったりするメリットがあります。

着工前や建築途中で販売が開始されるケースもありますが、基本的には間取りやデザインを実際に目で見て確認したうえで、購入を決めることが可能です。また、比較的金額が安かったり、好立地だったりすることも多いため、新築一戸建てを購入する際に建売住宅を選ぶ人も多くいます。

土地を購入して家を建てる

2つめは土地を購入して新しく家を建てる方法です。まっさらな状態から住宅を建てるので、間取りやデザインを自由に決められます。予算や家族の希望に合わせて、材質にこだわったりあえてシンプルにしたり、細かく決めていく過程も楽しめるでしょう。さらに、建築過程を自分の目で確認できるので安心感があります。

新築一戸建ての購入の費用・期間の目安は?

新築一戸建てを購入する際は、最初に予算をしっかりと立てる必要があります。基本的には、物件価格の10~20%を自分で準備できるとよいでしょう。この割合を目安として全体の予算を決めてください。

入居できるまでの期間の目安については、住宅ローンを利用する場合は審査に時間がかかるものの、建売住宅であれば契約を含めて1~2カ月ほどで入居できるケースが多いです。

新築一戸建て(建売住宅)を購入する手順

新築一戸建てを購入する場合、どのような手順を踏むのでしょうか。ここでは、手順を細かく見てみましょう。

【STEP1】情報収集・物件探し

新築一戸建ての購入を検討し始めたら、まずは情報収集や物件探しをしましょう。インターネットで検索したりポストに入っているチラシを見たりするのも効果的です。また、不動産会社を訪れて直接話を聞いてみるのもよいでしょう。

【STEP2】物件・モデルハウスの見学

気になる物件が見つかったら、実際に見学に行ってみましょう。不動産会社に連絡を取り、見学の申し込みをしてください。完成済みの建売住宅であれば、中に入って細部まで確認することが可能です。完成前の物件でもモデルハウスがあれば見学できますし、建設現場を見せてもらえる場合もあります。

【STEP3】購入申し込み(申込証拠金の支払い)

購入したい物件が決まったら、購入申し込みをしましょう。購入申し込みは売買契約ではなく、あくまでも「物件を買います」という意思表示に過ぎません。ただし、軽い気持ちでの購入申し込みを防ぐため、数万円程度の申込証拠金の支払いが求められるケースもありますので、きちんと考えてから申し込みましょう。

申込証拠金は預かり金となり、売買契約後に必要な支払いと相殺されます。購入をキャンセルすると返金されない場合もあるので気をつけましょう。

【STEP4】住宅ローンの仮審査申し込み

購入申し込みの際には、住宅ローンの仮審査(事前審査)の申し込みもします。仮審査は、売買契約を交わした際に住宅ローンを組むことができるかどうかを金融機関が判断するためのものです。仮審査にかかる期間は2~7日程度です。なお、年間のローンの返済額の一般的な目安は、年収の20~25%程度といわれています。

【STEP5】重要事項説明書の署名・捺印

売買契約を結ぶ前に重要事項説明を受けます。重要事項説明とは物件そのものや取引内容について説明するもので、物件の契約において必ず行わなければならないとされています。説明を受けた内容に問題がなければ、重要事項説明書に署名と捺印を行いましょう。

【STEP6】売買契約の締結(手付金の支払い)

重要事項説明の署名・捺印が終わったら、売買契約を結びます。同時に手付金の支払いが必要です。手付金は、購入金額の一部で、物件の価格の5~10%が目安とされています。住宅の価格は高額です。5~10%でも大きな金額となるため、なるべく早めに用意しておきましょう。

【STEP7】住宅ローンの本申し込み

正式に売買契約を結んだら、住宅ローンの本申し込みをします。本申し込みでは、住民票、本人確認書類、収入証明書などが必要です。ここで本審査が行われ、本当に住宅ローンを受けられるかどうかが決定します。本審査は仮審査よりも入念に行われるため、結果が出るまでにかかる期間の目安は1~2週間程度となります。

【STEP8】内覧・残代金の決済

事前に内覧をしていなかった場合は、住宅ローンの本審査が通ったあとに引き渡し前の内覧をします。また、物件の購入に必要な諸経費(仲介手数料など)の残代金の決済もこのタイミングで行います。売買契約のときに支払った手付金は、残代金の決済で相殺されますので、住宅ローンの支払い以外のお金のやり取りはここで完了になります。

【STEP9】物件引き渡し・入居

残代金の決済を終えると、司法書士によって不動産登記が行われます。その後、鍵の受け渡しをし、物件の引き渡しが完了します。

新築一戸建てを購入するときの注意点

新築一戸建てを購入するときは、特にどんなことに注意すればよいのでしょうか。ここでは、4つの注意点について紹介します。

購入費用に含まれる項目を事前に確認する

購入する物件を吟味する際は、購入費用に含まれる項目をしっかり確認しましょう。場合によっては、別途工事費用やオプション費用などが発生することもあります。たとえば、網戸やカーテンレールの設置などは、別途費用がかかるケースがあります。

完成前に全額を支払わない

物件の購入では、完成前に全額を支払わないように注意しましょう。完成前に全額を支払ってしまうと、急に対応がおろそかになるケースも残念ながら少なくはありません。完成した物件の内覧をし、問題がないことを確認したうえで支払いをするようにしてください。

内覧時に不備があれば補修依頼する

引き渡し前の内覧では、問題がないかしっかりと確認する必要があります。万が一、不備が見つかった場合は補修を依頼しましょう。引き渡し後に不備を見つけても、不備が生じたのが引渡し前だと証明するのは難しいので注意が必要です。

第三者検査を行う

第三者検査を依頼するのもおすすめです。第三者検査とは、建物の品質を専門的に検査する方法で、売り主とは利害関係のない検査業者に買主側から依頼しましょう。なぜなら、業者によっては、建築にかかるコストを削減するため、品質管理や工事管理を適切に実施していないケースもあるからです。費用はかかりますが、万が一に備えて、第三者検査についても検討してみましょう。

引き渡し前の内覧時に特にチェックすべきポイントは?

引き渡し前の内覧時には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここでは、特にチェックしたいポイントを紹介します。

点検口の有無・位置

住宅には、基本的に点検口があります。点検口とは住宅の点検をするために必要なもので、床下や屋根裏などに設置されています。何か問題が発生した場合に適切な点検や修理ができないと困るため、点検口の有無や位置はしっかり確認しましょう。

なお、構造上、点検口が設置されていない物件もあります。内覧時に点検口が見当たらない場合は、担当者に設置されていない理由を確認してみるとよいでしょう。

水回りの配置

内覧時は水回りの配置についてもきちんと確認しましょう。なぜなら、水回りは故障やトラブルが起きやすい場所だからです。特に見ておきたいポイントとして、メーカーや設備の状態についてチェックしてください。

また、洗面所や風呂、洗濯機置き場の位置関係を見て、使い勝手や家事導線を確認することも大切です。

トイレの換気扇の有無

内覧ではトイレの換気扇の有無も確認したほうがよいです。24時間換気システムでトイレの換気も済ませる設計の場合、トイレに換気扇がついていないこともあります。換気扇がついていないと臭いがこもりやすくなりますし、システムが故障するとトイレの臭いが室内に漏れる恐れがあります。

隣の住宅との距離・窓の位置

内覧時は住宅の内部だけでなく、隣の住宅との距離や窓の位置も確認しましょう。隣の住宅と距離が近いと、室内が隣家から見えてしまう可能性があります。また、窓の位置によっては、隣の住宅の陰になって太陽の光がさえぎられてしまう場合もあります。日当たりの具合もしっかりチェックしてください。

ドアや窓の強度・品質

内覧に訪れた際は、面倒でもすべてのドアや窓の開け閉めを行うことをおすすめします。チェックしたいポイントは、開閉音の大きさや開けた時の廊下のスペースの広さなどです。また、実際に開け閉めをしてみると強度も確認できます。軽すぎる素材は避けたほうがよいため、重くてしっかりとした素材であるかどうかもチェックしましょう。

新築一戸建ての物件選びのポイント

新築一戸建ての物件選ぶ場合、どのようなポイントを意識したらよいのでしょうか。ここでは、具体的なポイントを説明します。

地盤・自然災害の可能性

物件を選ぶ際は地盤や地勢の状況を確認し、地震や自然災害の際に危険がないかチェックしましょう。役所のホームページで過去の土地の利用状況を調べたり図書館で古い地図を見たりすると様子が分かります。より詳しく状態を把握するには、専門家へ地盤調査の依頼が必要です。

最寄り駅からの距離

物件選びにおいては、最寄り駅からの距離も重要です。基本的には、都心や駅に近ければ近いほど物件の資産価値は高くなります。ただし、首都圏の場合は、徒歩1分より3分のほうが一般的に坪単価は高いです。これは、駅に近過ぎると電車の音が気になったり、人が多くて落ち着かなったりするケースが多いからだと考えられます。

周辺施設・治安

これから生活をしていくうえで、周辺環境のチェックは欠かせません。たとえば、スーパーやコンビニが近くにあったほうが何かと便利でしょう。また、公共施設や病院の有無も確認したいポイントです。自分で様子を見に行くなどして、治安や周辺住民の様子もできるだけ情報を集めることをおすすめします。

道路の幅

意外と見落としがちなのが、家の前の道路の幅です。建物を建てるためにはさまざまな法律の取り決めを守る必要があります。たとえば、建築基準法によって、建物を建てるためには幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していなければならないとされています。

敷地面積・間取り

敷地面積が狭いと、あとから駐車スペースや庭を作ることができなくなるかもしれません。その点も考慮して物件を選びましょう。また、建売住宅の場合は、家族の希望や生活スタイルに合った間取りかどうかしっかり確認することも大切です。

まとめ

新築一戸建ての購入には、事前にチェックすべきことがたくさんあります。とはいえ、ポイントをしっかり押さえれば、理想に近い物件を選び抜くことが可能です。

都心に特化している「住建ハウジング」は、非公開物件を数多く所有しています。設立から43年と長く続いている実績もあり、家族みんなが納得する「我が家」を購入できるでしょう。新築一戸建ての物件探しの際は、ぜひ頼りがいのあるパートナーとして活用してください。

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投稿者プロフィール

石川充
宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士

1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。
その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。
現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。
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ABOUTこの記事をかいた人

宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士 1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。 その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。 現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。