車を愛する人はガレージへの配慮を忘れない!

車は大切なパートナーですが、駐車スペースにまで気を配っている方は少ないのではないでしょうか。
屋根や横壁で雨風を防ぎ、前面のシャッターやゲートで盗難やいたずらから車を守る。
一般的なガレージの印象は、この段階で止まっていることがほとんどです。
しかし、真の車好きが目指すガレージは違います。
愛車を大切に守ることはもちろん、メンテナンスまで行える広い空間、車とともに生活するビルトインガレージやガレージハウス、街を行く人に見せるスペースなど…。
どこまでもこだわれるのがガレージの世界なのです。

ガレージに必要なスペースは?

自宅にガレージを作る場合、まず注意したいのはサイズです。
保有する車にもよりますが、ドアの開閉用に左右それぞれ70cm以上の空間を確保しておくとスムーズに乗り降りすることができます。
また、奥行きは車の全長+80cmが基本ですが、荷物の出し入れとボンネットの開閉に備えて130cmの空間があると余裕をもって利用できます。
もちろん、ガレージの高さは、車高に応じた分まで求められることも忘れてはいけません。
高さは一般的な乗用車で、天井まで50~60cmの余裕があることが理想です。
排気量2,000ccの乗用車の場合、車幅170cm、全長470cm、車高200cmくらいが平均ですから、横幅310cm、奥行き600cm、高さ260cmが最低限のガレージに必要なスペースとなります。
なお、3ナンバーの中でもより大型の車の場合は、全体的にサイズが大きくなるため前後左右に、ミニバンやワンボックスカー、ガルウイングの場合は高さによっては上にスペースが必要になります。

市販のガレージより、自分だけのガレージ

エクステリア専門店には、メーカー製のガレージがたくさん売られています。
左右どちらかの柱で屋根を支えるタイプ、両側に柱を備え屋根をカーブさせたタイプ、壁に囲まれ前面にシャッターがついた建物タイプなどがあります。
材質はスチールやアルミ、ポリカーボネートなどさまざまです。
サイズは自由が利く物が多く、愛車のサイズや台数に応じて施工時に調整してもらえます。
これらの市販品は、ガレージの基本である「車の保護」についてはまったく問題ありません。
ガレージを「車を止めておくところ」としてとらえるのであれば、市販の物で十分こと足ります。
そして、一昔前まではそういった「車庫」という名称にふさわしいガレージしか選択肢がありませんでした。
しかし、近年は「愛車をより安全に保管したい」「ガレージを家の一部にしたい」「来客や通行人に車を見せたい」というオーナーの欲求に応えるオーダーメイドのガレージが増えています。
まるでショールームのようなガラス張りのガレージ、家の中に車を入れるビルトインガレージ、メンテナンス設備を備えたピットタイプまで、思い描いたガレージを実現できる時代が来たのです。

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建物に合ったガレージ、魅せるガレージ

ガレージは道路に面した場所、つまり家の顔にあたる部分に設置することが大半です。
そのガレージの色調や素材が建物と調和していないと、自身はもちろん、街を行く人も違和感を抱くのではないでしょうか。
そこで、建物と同じ色味や材質の素材をガレージにも取り入れる人が増えています。
たとえ市販品でも、このようなアレンジを加えることで建物と一体感が生まれ、より満足度の高いガレージを作れるのです。
また、強化ガラスとコンクリートで、通りがかりの人を楽しませるガレージも作れるようになりました。
車を複数台持つ人やスーパーカーの所有者は一考の価値がありそうです。
より長い時間を愛車と過ごしたい人には、ガレージを建物内部に作るビルトインタイプがおすすめです。
車から降りてすぐにリビングやダイニングという設計であれば、窓越しに愛車を眺めながら過ごすことができます。
また、設計によっては、階上から愛車を眺めることも可能です。
このタイプのガレージを作ったときは、間接照明やミラーで、愛車を美しく魅せる工夫をすると良いでしょう。
それでも満足できない人は、「車が主役のガレージハウスに改装する」という究極の方法もあります。
部屋の中にガラス張りのフロアを作ってガレージにするため、生活空間は狭まってしまいますが、寝ても覚めても愛車といっしょに過ごすことが可能です。
すぐ脇にバーカウンターを設置すれば、車好きが集まるサロンとしても機能します。
まるで映画の一場面のようですが、ご家族の同意を得ることだけはお忘れなく!