成城学園前(せいじょうがくえんまえ)憧れだけじゃない高級住宅地の素顔

東京でも有数の高級住宅地として知られる「成城学園前」は、東に仙川、西に野川が流れる緑豊かな台地です。
小田急電鉄の駅を中心に、南側に1~3丁目、北側に4~9丁目の地域が広がり、どちらも都内では珍しい大きな敷地を持つ家が並んでいます。
地名の由来となった成城学園のキャンパスには、幼稚園から大学院までの全生徒が通っています。
教育熱心な人々に支持されてきた同校は、2017年に創立100年を迎える私立学校の雄です。
ほかにも東京都市大学付属の小・中・高等学校や、都立総合工科高等学校、科学技術学園高等学校といった専門性の高い高校など、幅広い教育機関が集う学園都市としても知られています。

新宿や渋谷に直結!充実の電車&バス路線

街の中心となるのは、小田急電鉄の車両基地があることから始発&終点駅となっている「成城学園前駅」です。
ショッピング施設と一体化した駅舎は、段差が少ないユニバーサルデザインを取り入れた設計で、子育て世代や高齢者が利用しやすい駅になっています。
また、駅構内には車椅子対応型だけでなく、オストメイト対応型の個室トイレも設置され、体が不自由な人にとっても便利な駅といえるでしょう。
バス路線は小田急バスと東急バスが乗り入れ、渋谷駅や二子玉川駅をはじめとした東急線はもちろん、狛江駅や仙川駅などの京王線の駅にも容易にアクセスできます。
また、5~9丁目を抜けて千歳烏山駅と結ぶ路線と、隣の祖師ヶ谷大蔵駅とのあいだを循環するコミュニティバスも運行されていますから、近隣地域への移動手段に困ることもありません。

ショッピングはすべて町内で完結!あの有名チェーンも!?

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成城学園駅の改札口から、ショッピングモール「成城コルティ」に直結しています。
スーパーマーケットや家具屋、雑貨店、書店などがそろい、通勤の行き帰りに立ち寄れるスポットとなっています。
また、駅の周辺にはコンパクトな商店街が広がり、日々の生活に必要な物はすべて手に入ります。
ベーカリーが数軒あることが特徴で、いつでも焼きたてのパンを食卓に並べられる点は見逃せません。
イートインを備えた和洋菓子の店も多く、優雅なティータイムを楽しめることも街の特徴といえるでしょう。
駅からは多少離れますが、オーケーストアやサミットなど、広い駐車場を持つ大型スーパーもあり、車でのまとめ買い需要にも応えてくれます。
ちなみに、店名に地名を冠するスーパーマーケットの「成城石井」、ドラッグストアの「セイジョー」は、ここ成城の地で誕生し、大きく成長した企業です。

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一方、駅前の道路はあまり幅が広くない上、送迎の車や路上駐車をしている車が多いことは注意すべきポイントです。
特に北口の商店街で、子供連れで買い物をする場合、雨天や夜間など見通しが悪くなるときは気を付けましょう。
時間帯によっては人通りも多く、自転車での通行にも注意が必要です。
砧総合支所や駅前駐輪場を利用することで、思わぬ事故を防ぐことができます。
南口も路線バスをはじめとする車通りが多い上に道幅は狭く、歩道もガードレールのない場所が散見されますから、通行には十分注意しましょう。
また、駅から区立明正小学校に向かう道路は、拡幅工事を行っている場所が多いので、通学時にはさらなる注意が必要です。

文人や映画人が愛した風景が残る住宅街

成城は、そもそも街の開発に日本民俗学の父・柳田國男が関わったこともあり、古くから多くの文化人が邸宅を構えたことでも知られています。
その一人、抽象画家・清川泰次の自宅兼アトリエを改築した清川泰次記念ギャラリーは、砧公園にある世田谷美術館の分館として静かな住宅街の中に佇んでいます。
また、映画「ゴジラ」が生まれた場所でもあり、今も映画やテレビドラマの撮影にフル稼働している東宝スタジオがあることから、日本映画界を代表する黒澤明監督や石原裕次郎などの映画人もこの地に居を構えていました。
その流れは受け継がれ、現在も多くの俳優やタレントの住居が立ち並んでいます。

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また、古き良き時代の建築物や町並みを後世に遺す活動も行われていて、住宅街の中にふと現れる古民家や時代を感じさせる建物は、きちんと維持管理されています。
次太夫堀公園には復元された茅葺きの古民家などもあって、散歩が楽しくなることは間違いありません。
さらに、仙川沿いの桜並木や成城学園大学近くのいちょう並木、国分寺崖線の林、美しい湧水のある成城三丁目緑地など、住宅街でありながら緑が豊富にあることも街の大きな魅力となっています。

緑が多いということは、夜間に暗い場所が多いことを意味しています。
また、駅を出てすぐに住宅街となることから、夜間の人通りもあまり多くありません。
しかし、要所には監視カメラが設置されていますから、治安の面でも心配は無用です。
また、街灯には足下を照らす小さな明かりも点いていますので、夜の帰宅時の安全もしっかり確保されています。

今の街を子供や孫世代につなぐ「成城憲章」

「中高層のマンションを建てない」「敷地規模を250平方メートル以上にする(相続時はその半分)」「生け垣や樹林を保全する」「大きな看板を設置しない」といった項目を制定した紳士協定「成城憲章」が存在することも、成城の特徴のひとつです。
法的な拘束力のないものであるにもかかわらず、成城の住人たちは守り続けてきました。
つまり、この協定がある限り街の景観は守られますから、将来にわたって良い住環境が保証できるのです。