戸建て購入の流れを徹底解説|新築、中古それぞれについてスケジュールや注意点も

一生に一度あるかないかの大きなお買い物「戸建ての購入」。いざ購入を決めても、何から始めればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

ここでは住宅購入までの主な流れを説明し、その際に注意すべきポイントについても詳しく解説していきます。素敵なマイホーム購入を実現しましょう!

戸建て購入の基本的な流れ

Step1 物件情報の収集
Step2 物件の見学
Step3 物件の購入・申し込み
Step4 住宅ローンの申し込み・審査
Step5 重要事項と契約内容の確認
Step6 売買契約の締結
Step7 住宅ローンの契約
Step8 内覧会
Step9 残金決済と引き渡し

戸建て購入の基本的な流れを9つのステップでご紹介します。各工程で行うべきポイントを確認しましょう。

Step1 物件情報の収集

どんな住宅をどの様な予算で購入するのか、大まかな住宅の購入計画を立て、それに基づいて情報を集めましょう。新聞の折り込み広告や住宅情報誌は価格の相場も掴みやすいので、情報収集に最適です。また、インターネットは細かい条件で物件を絞り込んで検索できます。

Step2 物件の見学

情報収集で気に入った物件を見つけたら、必ず見学に行きましょう。建売住宅で既に完成している場合は室内の見学が可能です。建築中の場合は、モデルハウスなど見学して住むイメージを膨らませましょう。

大きな買い物なので、複数の物件を見て比較するのがおすすめです。

見学の際は物件だけでなく、販売会社やアフターサービス、周辺環境もチェックしましょう。物件によっては改築や増築に制限があることも。事前の確認が肝心です。

また、その家で生活していく上で大切な、街並みや学校、商店などの周辺環境もあわせて確認しましょう。

Step3 物件の購入・申し込み

購入する物件が決まったら、住宅購入の申し込みを行います。

物件によっては、申し込み証拠金と呼ばれる、購入希望者が優先的に物件を購入する権利を得るための費用を支払う必要があります。証拠金が必要かどうかは見学の際に聞いておくとよいでしょう。

Step4 住宅ローンの申し込み・審査

住宅購入のための資金は、自己資金と金融機関からの借り入れ(住宅ローン)で構成されます。住宅ローンの借入可能額は、買主の年収、借入期間、金利によって決定しており、この借入できるかどうかの審査が「ローン事前審査」です。住宅ローンの申し込みから実際に融資されるまでの期間は金融機関によって異なります。

Step5 重要事項と契約内容の確認

売買契約する前に購入者が物件の詳細を知ることが重要です。

不動産業者は買主に対し、住宅に関する重要な事柄を説明する義務があります。これを「重要事項説明」といいます。必ず事前に重要事項説明書と売買契約書を取り寄せ、しっかりと内容を理解しましょう。

Step6 売買契約の締結

物件探しから購入物件の選定や支払いまでの一連の流れの中で、最も大切なのが売買契約の締結です。一般的に、購入申し込みをして、1週間~10日後に契約を結びます。契約の際は、重要事項の説明を受け、手付金を口座振り込みするという流れが多いです。

Step7 住宅ローンの契約

ローン契約を金融機関と締結します。

万が一この時点でローンが借りられなくなった場合、売買契約書にローン特約が記載されていれば、違約金などのペナルティなしで契約を解除することができます。

ローン特約には、融資承認が得られないという結果が出た時点で自動的に売買契約が白紙となる「条件型」と、買主に契約を解除できる権利を与える「解除権留保型」があります。ローン特約があるかどうかに加え、どちらの契約になっているか売買契約を結ぶ際に確認しておくとよいでしょう。

Step8 内覧会

内覧会とは、引き渡しの前に住宅の仕上がり具合を確認する会のことです。図面通りに建てられているか、不具合がないかなどをチェックしましょう。

家具やカーテンを準備するための採寸もここでできるため、メジャーやカメラ、メモセットを持っていくことをおすすめします。スムーズに入居できるように準備を進めましょう。

Step9 残金決済と引き渡し

売買契約が締結されると、買主には売買代金を支払う義務が、売主には所有権移転と物件の引き渡し義務が発生します。

不動産取引では、売主の移転登記を行うのは、買主が売買代金を全額支払ったタイミングです。

住宅ローンの融資が実行されたら、売買代金の残金決済と諸費用の支払を行います。売主から鍵を受け取り、物件の引き渡しを受けましょう。

注文住宅を購入する時の流れ

Step1 予算検討
Step2 土地の見学・申し込み
Step3 施工業者の決定
Step4 住宅ローンの申し込み・審査
Step5 重要事項と契約内容の確認
Step6 工事請負契約の締結
Step7 打ち合わせ
Step8 着工
Step9 施工
Step10 内覧会
Step11 残金決済と引き渡し

注文住宅は建売住宅と比べて引き渡しまでの時間が長いです。

土地を所有していない場合は、まず土地探しからスタートします。住みたいエリアや予算、立地、土地の形など、希望に合う土地を探すのは難しく、難航するケースが多く見られます。あらかじめリミットの期間を決めておくと良いでしょう。

その後は施工業者を決めて仮契約を結びます。具体的な間取りや仕様などを決めていく中で、希望が反映されず何度もやり直したり、当初の想定から変更したりと、調整に時間がかかることもあるでしょう。

本見積もりが出たら、本契約です。その後、建築確認申請や住宅ローン本審査を行い、実際に工事が始まったら、半年もかからずに引き渡しまで進みます。

戸建ての購入から入居までにかかる期間の目安

戸建てを購入してから入居までは、1年ちょっとかかるケースがほとんどです。検討し始めてから契約まで約1年間、入居まで3か月ほどかかります。物件の契約までの期間は、希望に沿った物件が見つけられるかによって異なります。運よく直ぐに希望物件が見つかれば、その分、短くなるでしょう。契約後、入居までにかかる期間は、最短で1か月弱まで短縮が可能です。

注文住宅の戸建ての場合

注文住宅の戸建てを建てる場合には、1年半ほどかかるケースがほとんどです。本見積もりを出すまでが長く、3か月~半年ほどかかります。その後、工事が始まると引き渡しまでは半年ほどでしょう。土地探しや施工業者選び、打ち合わせの期間は人によって大きな差が出やすいポイントです。

インフラに問題はないか

電気、水道、ガス、通信などの社会インフラに問題がないか調査しておきましょう。また、最寄りの駅やバス停まで自らの足で歩いてどれくらいの時間がかかり、距離やルートはどのようになっているかについても確認します。

戸建ての購入時に覚えておきたい注意点

戸建てを購入する際に、覚えておきたい3つの注意点について解説します。

第三者機関の住宅診断を受ける

見学時に気に入った物件が見つかっても、そのまま直ぐに契約するのは危険です。第三者機関の住宅診断(ホームインスペクション)を利用するなどして、建物の状態(施工不良や著しい劣化)を確認しましょう。

内覧時・引き渡し時のチェックを入念に

内覧時や引き渡し時には、施工不良や不具合がないかよく確認しましょう。

引き渡し時のチェックで漏れがあると、引き渡し後に不備を申告しても、修繕の要求が通らず自己負担になってしまう場合があります。不動産会社の担当者立ち合いのもと、必ず入念にチェックしてください。

書類は慎重に目を通す

不動産を契約する際は、しっかりと書類に目を通しましょう。特に重要事項説明書は、専門的な文言が多く使用され、普段、不動産の契約書に目を通していない人にとっては理解しづらい内容です。契約の場で初めて見て内容を確認するのは難しいため、事前に入手しておくことをおすすめします。               

戸建て購入の流れを把握して計画を立てよう

戸建ては大きな買い物です。大まかでよいので購入の流れを把握し、準備をしておきましょう。また同じ戸建てであっても、建売住宅と注文住宅では購入するまでの流れは異なります。注文住宅で土地から探す場合は、さらに時間がかかることも理解しておきましょう。

「TOKYO@14区」を運営する住建ハウジングでは、不動産を多数ご用意しています。新築一戸建てや中古戸建て、土地などご希望に合わせて物件を絞り込めるので、ぜひお気軽にご利用ください。


ABOUTこの記事をかいた人

大阪大学大学院工学研究科修了、大手電機メーカで36年間にわたり海外の火力発電所の設計と建設に従事。退職後にFP事務所「桐龍フロンティア」を立ち上げ、不動産、資産運用、相続に関する講演、執筆、コンサルタントを展開。
(保有資格)ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、スマートマスター(省エネ住宅と家電)