【シミュレーション付き】2,000万円で土地を売却すると税金はいくら?計算方法と節税策を解説

2,000万円で土地を売却する際の税額は、取得費や所有期間、利用できる特例によって大きく変動します。本記事では、2,000万円で土地を売却する際の税金の計算方法やシミュレーション、使える特例・節税策をわかりやすく解説します。手元に残る金額の目安を把握し、損をしない土地売却にぜひご活用ください。

2,000万円の土地売却時にかかる税金は4種類!

税金の種類 概要 支払うタイミング
所得税
住民税
土地を売却して利益(譲渡所得)が出た場合に課される税金

【所得税】
売却翌年の確定申告時期

【住民税】
売却翌年の6月以降

印紙税 不動産の売買契約書を作成する際に課される税金 売買契約を締結するとき
登録免許税 抵当権抹消などの登記手続きにかかる税金 不動産の引き渡し日(決済日)

 

土地を2,000万円で売却する際には、売却益の有無や登記の状況に応じて税金が発生します。ここでは、土地の売却時にかかる税金について解説します。あらかじめ税金の種類や支払うタイミングを把握し、売却後に慌てずに対応できるようにしましょう。

【所得税・住民税】売却益がある場合にかかる

土地の売却に伴う所得税・住民税は、土地を売却して利益(譲渡所得)が発生した場合にのみ課税されます。一般的に「譲渡所得税」と呼ばれる税金には、所得税と復興特別所得税、住民税が含まれます。

課税対象となるのは売却価格ではなく、取得費や譲渡費用、特別控除額を差し引いた「課税譲渡所得金額」です。また、税率は売却した年の1月1日時点における土地の所有期間によって異なります。

 所有期間別の税率

課税方法の種類

所有期間の判定基準
(申告分離課税の場合)

税率
短期譲渡所得

売却(譲渡)した年の1月1日時点で
所有期間が5年以下の場合

39.63%(所得税30.63%+住民税9%)
長期譲渡所得

売却(譲渡)した年の1月1日時点で
所有期間が5年を超える場合

20.315%(所得税15.315%+住民税5%)

※平成25年〜令和19年の期間は、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を所得税とあわせて申告・納付する

参考:国税庁「短期譲渡所得の税額の計算
参考:国税庁「長期譲渡所得の税額の計算

【印紙税】売買契約書の作成時にかかる

印紙税は、不動産売買契約書を作成する際に課される税金です。売買契約書には契約金額に応じた収入印紙を貼付する必要があり、2,000万円で土地を売却する場合は1万円の印紙税がかかります。これは、令和9年3月31日までに作成される契約書に適用される軽減措置後の税額です。

なお、印紙税額は売却時の契約金額によって変わるため、自身の契約金額に応じた税額を確認しておきましょう。

 【印紙税額一覧】

契約金額 軽減税率※ 本則税率
10万円超え50万円以下 200円 400円
50万円超え100万円以下 500円 1,000円
100万円超え500万円以下 1,000円 2,000円
500万円超え1,000万円以下 5,000円 1万円
1,000万円超え5,000万円以下 1万円 2万円
5,000万円超え1億円以下 3万円 6万円
1億円超え5億円以下 6万円 10万円

※令和9年3月31日までに作成される書類まで適用

参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

【登録免許税】抵当権抹消の手続きにかかる

登録免許税は、抵当権抹消や住所変更など、不動産の登記手続きを行う際にかかる税金です。抵当権とは、住宅ローンを契約するときに金融機関が融資の担保として土地や建物に設定する権利を指します。

売却する不動産(土地や建物)に抵当権が設定されている場合は、売却時に抹消登記が必要です。登録免許税は不動産1個につき1,000円で、土地と建物がある場合はそれぞれに課税されます。

参考:国税庁「抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税

土地を1,000万で売却したら税金はいくら?計算シミュレーション&使える特例を解説


2,000万円で土地を売却する際の「譲渡所得税」の計算方法

2,000万円で土地を売却した場合でも、売却価格にそのまま税率をかけるわけではありません。譲渡所得を計算し、利用できる特例・控除を差し引いて「課税譲渡所得金額」を求めたうえで、税額を算出します。ここでは、実際の計算方法を段階ごとに確認していきましょう。

ステップ1:取得費や譲渡価格をもとに「譲渡所得」を求める

譲渡所得 = 譲渡価格(収入金額) -(土地の取得費 + 譲渡費用)

参考:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

譲渡所得とは、土地の売却価格から、購入時にかかった「取得費」と売却時にかかった「譲渡費用」を差し引いて算出する利益です。2,000万円で土地を売却した場合も、そのまま2,000万円が課税対象になるわけではありません。

まずは、2,000万円から取得費と譲渡費用を差し引き、譲渡所得を求めましょう。

ステップ2:要件を満たす特例・控除額を調べる

譲渡所得を算出したら、適用できる特例や特別控除がないか確認します。代表的な制度には、マイホームを売却した際に利用できる「3,000万円特別控除」や、相続した空き家の売却で利用できる特例などがあります。

適用要件を満たせば、課税対象額を大きく減らせる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。具体的な特例については、以下詳しく紹介しています。

ステップ3:土地の所有期間に応じた税率をかけて、税額を求める

納税額 = (譲渡所得 - 控除額) × 税率

参考:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

特例や控除を適用したあとは、譲渡所得から控除額を差し引いて「課税譲渡所得金額」を求めます。課税譲渡所得金額を求めたら、税率をかけて納税額を算出しましょう。

適用される税率は、売却した年の1月1日時点における土地の所有期間で決まります。所有期間が5年以下なら39.63%(所得税30.63%、住民税9%)、5年を超える場合は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税率が適用されます。


【状況別】2,000万円で土地を売却する際の税金シミュレーション

土地を2,000万円で売却した場合、取得費や特例の有無によって税額は大きく変わります。ここでは、代表的な3つのケースを用いて、所得税・住民税とその他の税金をシミュレーションしてみましょう。

【パターン1】特例を使わない場合

条件 売却価格:2,000万円
取得費:500万円
譲渡費用:100万円
特例:利用なし
計算式

【短期譲渡所得の場合】

課税譲渡所得金額:2,000万円-(500万円 + 100万円)=1,400万円
税額:1,400万円×39.63%=554万8,200円

 

【長期譲渡所得の場合】

課税譲渡所得金額:2,000万円-(500万円 + 100万円)=1,400万円
税額:1,400万円×20.315%= 284万4,100円

 

税金総額 短期譲渡所得の場合 長期譲渡所得の場合
合計:555万9,200円 合計:285万5,100円

内訳

【所得税・住民税】554万8,200円
【印紙税】1万円
【登録免許税】1,000円

内訳

【所得税・住民税】284万4,100円
【印紙税】1万円
【登録免許税】1,000円

※印紙税額は令和9年3月31日に作成される書類まで適用される、軽減税率を使用

取得費が明確で特例を利用しない場合、所得税・住民税が税額の大半を占めます。土地の所有期間が5年を超えるかどうかで税率が異なるため、今回のシミュレーションだと、納税額に約270万円の差が生じる結果となりました。

参考:国税庁「短期譲渡所得の税額の計算
参考:国税庁「長期譲渡所得の税額の計算

【パターン2】土地の取得費がわからない場合

相続した土地などで、当時の購入代金(取得費)が不明なケースを想定した税額のシミュレーションです。取得費がわからない場合は、土地の売却価格の5%(今回の場合は50万円)を「概算取得費」として計算します。

条件 売却価格:2,000万円
取得費:不明 → 売却価格の5%(100万円)を概算取得費とする
譲渡費用:100万円
特例:利用なし
計算式

【短期譲渡所得の場合】

課税譲渡所得金額:2,000万円-(100万円 + 100万円)=1,800万円

税額:1,800万円×39.63%= 713万3,400円

 

【長期譲渡所得の場合】

課税譲渡所得金額:2,000万円-(100万円 + 100万円)=1,800万円
税額:1,800万円×20.315%= 365万6,700円

税金総額 短期譲渡所得の場合 長期譲渡所得の場合
合計:714万4,400円 合計:366万7,700円

内訳

【所得税・住民税】713万3,400円
【印紙税】1万円
【登録免許税】1,000円

内訳

【所得税・住民税】365万6,700円
【印紙税】1万円
【登録免許税】1,000円

※印紙税額は令和9年3月31日に作成される書類まで適用される、軽減税率を使用

取得費が不明な場合は、売却価格の5%を「概算取得費」として計算することが認められています。ただし、実際の取得費より少なくなることが多く、課税譲渡所得が増えるため、税負担も大きくなりやすい点に注意しましょう。

【パターン3】3,000万円控除の特例を使う場合

条件 売却価格:2,000万円
取得費:500万円
譲渡費用:100万円
特例:3,000万円(マイホームを売ったときの特例を活用)
計算式

【短期譲渡所得の場合】

譲渡所得:2,000万円-(500万円 + 100万円)=1,400万円
課税譲渡所得金額:1,400万円-3,000万円=0(マイナス)
※上限控除額により課税譲渡所得金額は0円
税額:0円 × 39.63% = 0円

 

【長期譲渡所得の場合】

譲渡所得:2,000万円-(500万円 + 100万円)=1,400万円
課税譲渡所得金額:1,400万円-3,000万円=0(マイナス)
※上限控除額により課税譲渡所得金額は0円
税額:0円 × 20.315% = 0

税金総額 短期譲渡所得の場合 長期譲渡所得の場合
合計:6,000円 合計:6,000円

内訳

【所得税・住民税】0円
【印紙税】5,000円
【登録免許税】1,000円

内訳

【所得税・住民税】0円
【印紙税】5,000円
【登録免許税】1,000円

※印紙税額は令和9年3月31日に作成される書類まで適用される、軽減税率を使用

マイホームの3,000万円特別控除を利用できる場合、譲渡所得が控除額以下であれば所得税や住民税はかかりません。ただし、この特例を受けるためには、税額がゼロであっても必ず確定申告を行う必要があります。

また、印紙税や登録免許税は特例の対象外のため、契約書の作成や登記手続きに応じて別途負担が必要です。


税金で損をしない!2,000万円の土地売却に使える主な特例

土地売却時の税負担は、利用できる特例によって大きく変わります。とくに、マイホームや相続した土地の売却では、所得税・住民税を軽減できる制度が用意されているため、事前に確認しておきましょう。

マイホームを売ったときの特例

控除できる金額 最大3,000万円
概要 マイホーム(居住用財産)を売却した際、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例
主な要件

・自分が住んでいる家屋である
・住まなくなってから3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
・家屋を取り壊した場合、以下2点の要件を満たすもの

  1. ① 家屋の取り壊し後1年以内に売買契約を締結し、住まなくなってから3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
  2. ② 家屋の取り壊しから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用途に利用していない

など

参考:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例

マイホームとその敷地を売却する場合は、「居住用財産の3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。売却によって生じた譲渡所得(売却益)から最大3,000万円を差し引けるため、売却益が3,000万円以下であれば所得税・住民税はかかりません。

また、建物を取り壊したあとの土地のみの売却でも、取り壊し後1年以内に契約するなどの要件を満たせば適用可能です。条件が細かいため、事前に確認しましょう。

マイホームを売ったときの軽減税率の特例

控除できる金額 控除ではなく税率を軽減
概要

10年を超えて所有していたマイホームを売却した際に、譲渡所得税の税率を引き下げる特例

※6,000万円以下の部分は14.21%(所得税10%、住民税4%、復興所得税0.21%)が適用

主な要件

・自分が住んでいる家屋である
・住まなくなってから3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
・家屋を取り壊した場合、以下3点の要件を満たすもの

  1. 解体した家屋およびその敷地は、家屋を解体した日が属する年の1月1日時点で所有期間が10年を超える
  2. その敷地の譲渡契約が、家屋の解体日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
  3. 家屋解体後から譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用途に使用していない

・売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えている

など

参考:国税庁「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
参考:国税庁「土地や建物を売ったとき

マイホームを売却する際は、一定の要件を満たすことで軽減税率の特例を利用できます。課税譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分については、通常の長期譲渡所得より低い14.21%(所得税10.21%+住民税4%)の税率が適用されます。

所有期間が10年超であることなどが条件ですが、3,000万円特別控除との併用も可能なため、税負担を抑えやすい制度です。

特定のマイホームを買い換えたときの特例

控除できる金額 譲渡益への課税を将来へ繰り延べ
概要

マイホームを売却して買い換えた場合に、譲渡益への課税を繰り延べられる特例

主な要件

・売却した住宅の居住期間が10年以上、かつ売却した年の1月1日時点での所有期間が10年超である
・住まなくなってから3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
・家屋を取り壊した場合、以下3点の要件を満たすもの

  1. 解体した家屋およびその敷地は、家屋を解体した日が属する年の1月1日時点で所有期間が10年を超える
  2. その敷地の譲渡契約が、家屋の解体日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
  3. 家屋解体後から譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用途に使用していない

など

参考:国税庁「No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例
参考:国土交通省「住宅:居住用財産の譲渡に関する特例措置

この特例は、マイホームを売却して新たな住宅へ買い換える際に利用できる制度です。譲渡益そのものが非課税になるわけではなく、買い換えた住宅を将来売却するまで課税を先送りできます。

売却した住宅の所有期間と居住期間がともに10年を超えていることなどの要件があり、住み替え時の負担を軽減できる点が特徴です。

マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

控除できる金額

発生した譲渡損失額

※敷地面積500㎡を超える部分など、一部適用除外となる場合がある

概要

マイホームの売却で生じた損失を他の所得と相殺できる特例

主な要件

【旧居宅の要件】
・自分が住んでいる家屋である
・家屋を取り壊した場合、以下3点の要件を満たすもの

  1. 解体した家屋およびその敷地は、家屋を解体した日が属する年の1月1日時点で所有期間が5年を超える
  2. その敷地の譲渡契約が、家屋の解体日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却する
  3. 家屋解体後から譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用途に使用していない

 など

【新居宅の要件】
・譲渡する年の前年1月1日〜売却する年の翌年12月31日までの間に、日本国内にあり、家屋の床面積が50㎡以上である

 など

参考:国税庁「No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)
参考:国土交通省「住宅:居住用財産の譲渡に関する特例措置

マイホームやその敷地を売却して譲渡損失が発生した場合は、給与所得など他の所得と損益通算できる可能性があります。また、1年で控除しきれなかった損失は、一定の条件を満たせば翌年以降3年間繰り越して控除できます。

適用には、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていることなど、複数の要件が定められています。あらかじめ適用可否を確認しておきましょう。

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

控除できる金額

最高3,000万円(※1)

相続人が3人以上の場合は1人あたり最高2,000万円(※2)

概要

相続した空き家やその敷地を売却した場合に、譲渡所得から一定額を控除できる制度

主な要件

・昭和56年5月31日以前に建築されている
・相続開始直前の段階で、被相続人以外に居住していた人がいない
・相続等で取得した被相続人居住用家屋を売るか、被相続人居住用家屋と一緒に被相続人居住用家屋の敷地等を売る

 など

※1要件を満たし、平成28年4月1日〜令和9年12月31日の間に売却する場合
※2令和6年1月1日以降に行う譲渡の場合

参考:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

相続した実家などの空き家を売却する場合は、「空き家の3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。譲渡所得から最大3,000万円を差し引けるため、税負担を軽減できます。

ただし、相続人が3人以上の場合、1人あたりの控除額の上限は2,000万円です。また、令和9年12月31日までの売却が対象で、昭和56年5月31日以前の建築や区分所有建物(分譲マンションなど)でないことなどの要件があります。

相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例

取得費に加算できる金額

相続税額のうち一定額

概要

支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例

主な要件

・相続や遺贈により財産を取得した者である
・その財産を取得した人に相続税が課税されている
・相続開始のあった日の翌日から3年10カ月以内に売却する

参考:国税庁「No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

相続した土地を売却する場合は、納付した相続税の一部を取得費として加算できる可能性があります。取得費が増えると課税譲渡所得金額が減るため、結果として所得税・住民税の負担軽減につながるでしょう。

適用を受けるには、相続税を納付していることや、相続開始の翌日から3年10カ月以内に売却することなどの条件を満たす必要があります。

その他の特別控除

特別控除の種類 控除額
公共事業等を目的に土地・建物を売却した場合 5,000万円
特定土地区画整理事業等を目的に土地を売却した場合 2,000万円
特定住宅地造成事業等を目的に土地を売却した場合 1,500万円
平成21年・平成22年に取得した国内の土地を譲渡した場合 1,000万円
農地保有合理化等を目的に土地を売却した場合 800万円
低未利用土地等を売却した場合 100万円

参考:国税庁「No.3223 譲渡所得の特別控除の種類

マイホームや相続財産以外にも、土地売却時に利用できる特別控除があります。たとえば、公共事業のために土地を売却した場合、最大5,000万円の特別控除が認められています。

また、一定の要件を満たす低未利用土地等の売却では、100万円の控除を受けることも可能です。適用条件は制度ごとに異なるため、売却予定の土地が対象になるか事前に確認しておきましょう。


【注意】土地を売却する前に知っておきたい4つのポイント

土地を売却する際は税金の計算だけでなく、特例の適用条件や売却時の諸費用についても確認しておくことが重要です。ここでは、売却後に「知らなかった」と後悔しないための4つのポイントを紹介します。

特例・控除の併用できるもの・できないものを正しく把握する

土地売却時に利用できる特例には、併用できる制度とできない制度があります。

たとえば、「マイホームを売ったときの3,000万円特別控除」と「10年超所有の軽減税率の特例」は併用可能です。一方で、新居で住宅ローン控除を利用する場合は、原則として3,000万円特別控除は併用できません。

利用できる制度を正しく組み合わせることで、税負担や手元に残る資金が変わります。利用できる特例を事前に確認し、慎重に判断しましょう。

特例を利用するために確定申告を忘れずに行う

土地売却で特例を利用する場合は、所得税・住民税がゼロになるケースでも確定申告が必要です。原則として、申告期間は売却した翌年の2月16日から3月15日までと決まっています。

期限内に申告しなければ、本来適用できる特例を受けられず、不要な税金を納めることになりかねません。さらに、延滞税や無申告加算税などのペナルティが発生する場合もあるため、忘れずに手続きを行いましょう。

「土地」と「家」の取得費や売却価格は個別に計算する必要がある

建物付きの土地を売却する場合は、土地と建物を分けて取得費や売却価格を計算します。建物は、経年劣化による価値の減少を反映する「減価償却費」を差し引いて取得費を算出する必要があります。一方、土地は減価償却の対象ではないため、購入時の取得費を基準に計算します。

正しく区分しないと譲渡所得の金額が変わるため、注意しましょう。

参考:国税庁「No.3261 建物の取得費の計算

税金以外にもかかる費用がある

かかる費用 概要
仲介手数料

不動産会社に支払う報酬

売買価格2,000万円の場合、上限は72万6,000円(税込)

必要書類の取得費用

登記事項証明書や印鑑証明書、住民票などの契約・登記に必要な書類の発行手数料

自分で取得する場合は総額でも数千円程度が目安

建物の解体・整地に関する費用 古家付き土地を更地にする費用、敷地の整地作業にかかる費用

参考:国土交通省「建設産業・不動産業:<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ

土地の売却では、税金のほかにも仲介手数料や必要書類の取得費用、売却条件によっては測量費や建物の解体費などが発生します。2,000万円で売却した場合の仲介手数料の上限は、72万6,000円です。

また、隣地との境界が未確定の土地では、状況によって測量費がかかるケースもあります。売却後に手元へ残る金額を把握するためにも、税金と諸費用を合わせて資金計画を立てましょう。

土地売却を損なくスムーズに進めるには?

土地売却では税金の知識だけでなく、事前の準備や売却タイミングも重要なポイントです。税負担を抑えてスムーズに売却を進めるために、次の3つのポイントを押さえておきましょう。

土地の正確な取得費や譲渡費用を確認できる書類を用意する

購入時の売買契約書や領収書など、取得費を証明できる書類はできるだけ保管しておきましょう。土地の取得費がわからない場合は、売却価格の5%を概算取得費として税金を計算するため、税額が高くなる可能性があります。

課税譲渡所得を適切に算出するために、仲介手数料や測量費など、譲渡費用として計上できる支出の領収書も揃えておきましょう。

参考:国税庁「No.3258 取得費が分からないとき

税率と利用できる特例を総合的に判断して売却時期を検討する

税率だけでなく特例の要件も踏まえ、自身の状況に合う売却時期を検討しましょう。

土地の譲渡所得税は、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、税率が下がります。一方で、特例によっては適用期限や譲渡期限が設けられているものもあります。

自身の状況に応じて、適切な売却タイミングを見極めることが大切です。

不動産売却の実績が豊富な会社に査定を依頼・相談する

税負担を抑えながら円滑に土地を売却するには、不動産会社や税理士などの専門家へ相談することがおすすめです。取得費が不明なケースや特例の適用可否などは判断が難しく、誤った計算や申告漏れにつながるおそれがあります。

住建ハウジングでは、豊富な実績と経験をもとに、お客様一人ひとりの状況に応じた売却プランの提案から手続きまでトータルでサポートしています。わからないことや不安なことは一人で抱え込まず、まずは相談してみましょう。

 


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2,000万円で土地を売却する際のよくある質問

2,000万円で土地を売却する場合、「税金はかかるのか」「確定申告は必要か」などさまざまな疑問を抱くことも多いでしょう。ここでは、土地売却時によくある質問と回答をまとめました。土地の売却を検討される際に、ぜひ参考にしてください。

Q. 2,000万円で土地を売却して、税金がかからないことはある?

A. 譲渡所得が出ない場合や、特例を利用できる場合は所得税・住民税がかからないことがあります。

土地を売却しても利益(譲渡所得)が発生しなければ、原則として所得税・住民税はかかりません。また、「3,000万円特別控除」などの特例を適用すれば、利益が出ていても所得税・住民税がゼロになるケースがあります。

ただし、印紙税や抵当権抹消時の登録免許税は、利益の有無にかかわらず必要です。

Q. 2,000万円で土地を売却して、ローン残債があるときはどうすればいい?

A. まずは、売却代金で住宅ローンを完済できるか確認しましょう。

売却代金でローンを完済できる場合は、決済・引き渡し時に一括返済したうえで、抵当権を抹消します。

一方、ローン残債が売却価格の2,000万円を上回る場合は、自己資金を充てるほか、住み替えローンや任意売却の検討が必要です。不安な方は、事前に金融機関や不動産会社へ相談しましょう。

Q. 相続した土地にも3,000万円特別控除などの特例は使える?

A. 一定の要件を満たせば、相続した土地でも利用できる特例があります。

相続した土地でも、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」の要件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。

ただし、昭和56年5月31日以前の建築(分譲マンションなど区分所有を除く)であることなど、複数の要件を満たす必要があります。

参考:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

Q. 相続した土地で取得費がわからないとき、税金はどうやって計算する?

A. 原則として、売却価格の5%を概算取得費として計算します。

取得費を証明する書類が見つからない場合は、売却価格の5%を取得費として譲渡所得を計算します。ただし、概算取得費は実際の取得費より低くなることが多く、税額がかさむ可能性があります。

過去の契約書や通帳の出金履歴など、当時の金額を証明できる資料がないか確認してみましょう。

参考:国税庁「No.3258 取得費が分からないとき

Q. 土地を売却して利益が出なければ、確定申告はしなくていい?

A. 原則として不要ですが、特例を利用する場合は確定申告が必要です。

譲渡所得がマイナスで所得税・住民税が発生しない場合は、原則として確定申告は不要です。

ただし、特例を適用したい場合や、「譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を利用して給与所得などと損益通算したい場合は、税金がかからなくても確定申告を行う必要があります。

Q. 土地を売却した後、確定申告はいつまでに行う?

A. 原則、売却した翌年の2月16日から3月15日までに行います。

確定申告の必要書類の準備には時間がかかるため、年明けから早めに準備を進めることが大切です。

なお、期限を過ぎると特例を適用できなくなったり、延滞税などが発生したりする可能性があります。

参考:国税庁「No.2020 確定申告


2,000万円で土地を売却するなら、税金を把握して有利な売却につなげよう

2,000万円で土地を売却する際にかかる税金は、譲渡所得税・印紙税・登録免許税などです。ただし、取得費や所有期間、利用できる特例によって税額は大きく変わります。

税負担を抑えるには、取得費の資料を準備したり、適用できる特例や売却時期を確認したりすることが重要です。不明点がある場合は、不動産会社や税理士などの専門家へ相談し、納得できる売却を進めましょう。

東京都の不動産購入・売却・売買の相談に関しては、住建ハウジングを利用するのがおすすめです。住建ハウジングでは、豊富な経験と実績を活かし、お客様一人ひとりのニーズに合わせた丁寧なサポートを提供しています。お問い合わせや詳細については、下記のリンク先から公式ホームページをご確認ください。不動産売却に関するさまざまな情報発信も行っています。

投稿者プロフィール

石川充監修者
宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士

1996年より大手不動産デベロッパー勤務。首都圏の新築マンション販売のプロジェクトマネージャーに従事。多くの物件の担当し、引き渡しまで一気通貫で経験。
その後ベンチャー系広告代理店にて不動産系クライアントのインターネット集客の支援を行う。
現在は広告代理業と併せ、老舗不動産会社として地域ニーズに合わせた事業を展開。20年以上にわたり住建ハウジングと共同でマーケティング活動を行う。


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