駅前の再開発も進み、文化の発信地として一層賑わいを見せている渋谷区。今回はそんな渋谷区の住みやすさをデータとともにご紹介します。街の特徴や治安、子育て・買い物・娯楽環境などを詳しく見ていきましょう。
渋谷区内の住みやすい街も合わせてご紹介していきますので、渋谷区に住んでみたい!と思った際にぜひ参考にしてみてください。

※評価は5点満点で3点が14区のほぼ平均として相対的に評価
渋谷区の基本データ
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
人口 | 39万2421人 | 24万3883人 | 11位 |
面積 | 25.00k㎡ | 15.11k㎡ | 9位 |
人口密度 | 1万6643人/k㎡ | 1万6141人/k㎡ | 10位 |
一般世帯数 | 21万8404世帯 | 14万9856世帯 | 11位 |
昼夜間人口比率 ※通勤・通学等による住民(夜間人口)に対する昼間の人口の変動率 |
255% | 226% | 5位 |
財政力指数 ※収入額÷支出額 |
0.68 | 0.96 | 2位 |
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渋谷区は東京23区の西側に位置し、主に目黒区・港区に隣接しています。渋谷駅を中心に渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷ストリームなどの複合商業施設が充実しており、週末になると多くの人で賑わいます。繁華街を少し離れれば、マンションや住宅街もあり、落ち着いた住環境が広がる地域です。
渋谷区の特徴
常に最新のカルチャーを発信していく渋谷区。芸術や文化の街としても知られ人気の高いエリアです。ここでは渋谷区の住みやすさを考える際にまず知っておきたい特徴を解説します。
最新の流行を発信し続ける若者文化の中心地

若者をはじめ多くの人で賑わう華やかな渋谷エリア。戦後から若者文化の中心地として最先端の音楽、芸術、ファッションを発信し続けてきました。渋谷駅周辺には最先端のファッションを発信するセレクトショップや複合商業施設が多数点在。スクランブル交差点の先にある渋谷センター街は、流行の中心地として常に多くの人でにぎわっています。
隣の原宿駅周辺もユースカルチャーの聖地。ラフォーレ原宿や竹下通りは日本独自の若者文化が体験できるエリアとして海外の観光客にも人気です。一方、明治神宮を有する表参道、青山エリアは落ち着いたカフェやショップ、ギャラリーなども多く、多彩な顔を持つ渋谷区の魅力が伺えます。
「アジアヘッドクォーター特区」指定で再開発が活性化

渋谷駅周辺地域は国際戦略総合特別区域として、2011年12月に「アジアヘッドクォーター特区」の指定を受けました。それに伴い、IT産業をはじめとするビジネス、文化芸術の拠点としての側面が鮮明化。2012年春の渋谷ヒカリエ誕生、2013年春の東急東横線・副都心線の相互乗り入れを皮切りに再開発が活発に行われています。今後も駅周辺の複数の地区で再開発や土地区画整理事業が予定されており、さらなる利便性や安全性の向上が予想できるでしょう。
渋谷区の治安 
カテゴリー | 14区平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
刑法犯認知件数 ※警察が受け付けた刑法犯の件数 |
3,062件 | 3,849件 | 11位 |
➥1000人当たりの刑法犯認知件数 | 10.7件 | 16.7件 | 12位 |
1万世帯当たりの侵入窃盗発生件数 | 3.87件 | 7.65件 | 13位 |
出火率(1万人当たりの火災発生件数) | 5.76件 | 7.11件 | 11位 |
➥放火率(総火災件数における放火の割合) | 8.2% | 9.2% | 10位 |
交番・駐在所数 | 28.7ヵ所 | 25ヵ所 | 7位 |
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渋谷駅周辺は繁華街で人通りも多いため、治安はあまり良くない傾向。区では、犯罪やトラブル防止対策のために防犯カメラの設置やパトロールの強化などの取り組みを積極的に行っています。一方で繁華街から少し離れると落ち着いた雰囲気の街並みも広がり、広尾、恵比寿、代々木などは比較的治安が良い地域です。
渋谷区の子育て環境
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
就学前児童1人当たりの児童福祉費 ※児童手当や保育所等運営費など、児童の健全な育成を図るために必要な経費 |
275.6万円 | 227.2万円 | 13位 |
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待機児童数(対前年比) | 4.29人(3.57人) | 0人(0人) | 1位 |
保育サービス利用率 ※子育て支援の充実度を測る指標。高いほど待機児度数が少ない傾向あり |
59.4% | 55.8% | 11位 |
保育料(月額)推定世帯年収約800万円の場合 ※標準時間/3歳未満・第一子 |
29,265円 | 11,680円 | 1位 |
小・中学生1人当たりの教育費 ※区の教育機関の運営のために支出する経費(人件費、施設費、生徒支援費など) |
109.9万円 | 83.5万円 | 13位 |
小学校教員1人当たりの児童数 ※教員が足りないほど数値上昇 |
21.6人 | 21.0人 | 4位 |
中学校教員1人当たりの生徒数 ※教員が足りないほど数値上昇 |
20.0人 | 18.2人 | 2位 |
人口1人当たりの公立図書館蔵書数 | 3.70冊 | 3.66冊 | 6位 |
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渋谷区では、区立の小中学校と理系教育支援施設が連携し、学校の授業では体験できない科学実験や技術の授業を行っています。蕎麦屋でのそば打ち体験やホテルのベッドメイキングなどユニークな職場体験を区が提供するなど、参加型学習への取り組みが盛んです。また、23区で初めて中高一貫教育を取り入れるなど教育の面でも新しい試みが多い区といえるでしょう。保育サービスでは、病児保育や無料の休日保育のほか、一時預かり保育やショートステイなどがあり充実しています。
渋谷区の医療
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
1k㎡当たりの医療施設数 ※一般病院数と一般診療所数の合計 |
32.6ヵ所 | 48.8ヵ所 | 3位 |
人口1000人当たりの一般診療所数 | 2.26ヵ所 | 3.13ヵ所 | 3位 |
人口1000人当たりの医師数 ※医療従事医師数(常勤換算値) |
7.37人 | 6.6人 | 6位 |
子供が医療費助成を受けられる期間 | ― | 高卒まで (入院時食事療養費含む) |
1位 |
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渋谷区では2019~2023年度の5年間を計画期間として健康増進計画を策定しています。健康状態が良いと感じる人を増やすこと、健康寿命を延ばすことを目標とし、予防医療を中心に注力。この計画に基づく健康レシピコンテストの開催や「シブヤウォーキングマップ」の掲載、こころの健康をチェックできる「渋谷区こころの体温計」サイトなど様々な健康づくりイベントを行っています。
渋谷区の自然環境
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
公園の総数 ※国都区市町村立公園を対象に、その他公園数も足した数 |
232.9ヵ所 | 134ヵ所 | 9位 |
➥人口1万人当たりの公園の数 | 5.68園 | 5.48園 | 8位 |
公園の総面積 | 158万7309.40㎡ | 165万6125.83㎡ | 5位 |
➥1人当たりの公園の面積 | 5.18㎡ | 6.77㎡ | 3位 |
緑被率 | 18.70% | 22.77%(2022年) | 2位 |
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区内5番目の広さを誇る代々木公園は、広々とした草地だけでなくサイクリングコースや展望デッキ、サッカー場などの設備がある人気スポット。お花見や撮影会など様々なイベントが定期的に実施され、屋台が出店するイベントではさらなる賑わいを見せる憩いの場です。またパワースポットとしても人気が高い明治神宮は、荘厳な空気と豊かな自然を求める多くの人が訪れ、一年を通して国内外から多くの人が訪れます。
渋谷区の買い物・娯楽
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
小売業事業所数 ※消費者に商品(衣食物等)を販売する店の総数 |
3,151ヵ所 | 4,962ヵ所 | 1位 |
昼間人口1000人当たりの飲食料品小売業数 ※スーパー、コンビニ、専門食品小売店等 |
1.58ヵ所 | 1.73ヵ所 | 6位 |
昼間人口1000人当たりの飲食店数 | 4.66ヵ所 | 7.30ヵ所 | 1位 |
映画館数(≠スクリーン数) | 4.29館 | 12館 | 2位 |
人口1万人当たりのフィットネスクラブ数 | 1.66ヵ所 | 3.90ヵ所 | 2位 |
博物館・美術館数 | 12.2館 | 14館 | 6位 |
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特に渋谷駅周辺には、ファッションビルや飲食店が数多く立ち並び、その選択肢の多さは都内でもかなり上位でしょう。映画館や美術館、アミューズメント施設も多くあり、娯楽の場としても退屈しません。
一方で、幡ヶ谷や笹塚といった住宅街の駅前には地元密着型の商店街があり、地域に住む人々から長く愛されています。歴史ある商店から最新の流行を押さえた店まで幅広く楽しめるのが渋谷区の魅力です。
渋谷区の住まい
カテゴリー | 14区内平均 | データ | 順位 |
---|---|---|---|
一般世帯の持ち家率 | 40.5% | 38.2% | 10位 |
居住世帯の一戸建て率 | 10.7% | 7.5% | 9位 |
戸建て成約価格 | 9612.4万円 | 1億1800.0万円 | 12位 |
中古マンション成約価格 | 7324.6万円 | 9855.7万円 | 13位 |
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人口の約半数が10年未満で区外に移住しており、区民は20代から30代の単身世帯が約6割を占めています。そのため持ち家率は高くありませんが、利便性の高さや区自体が持つイメージから、中古戸建や中古マンションのニーズは高く、14区内でもかなり上位の高値で取引されていることが分かるでしょう。
渋谷区の資産価値ランキング2025
令和7年公示地価のトップ5です。※用途区分:住宅地
順位 | 町名 | 標準地番(住居表示) |
最寄り駅・距離 | 公示地価(前年) | 前年比 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 恵比寿西 | 恵比寿西2丁目20番1 (恵比寿西2-20-7) |
代官山駅 200m |
349万円/㎡(322) | 108.4% |
2位 | 神宮前 | 神宮前4丁目15番4 (神宮前4-15-6) |
表参道駅 360m |
275万円/㎡(※240) ※前年値は神宮前4丁目18番7(神宮前4-18-7)を使用 |
114.6% |
3位 | 松濤 | 松濤1丁目26番37外 (松濤1-13-7) |
渋谷駅 960m |
232万円/㎡(205) | 113.2% |
4位 | 南平台町 | 南平台町52番8 (南平台町19-18) |
渋谷駅 900m |
213万円/㎡(194) | 109.8% |
5位 | 渋谷 | 渋谷区4丁目3番5外 (渋谷4-2-23) |
表参道駅 500m |
206万円/㎡(178) | 115.7% |
(出典:国土交通省「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」)
大規模ヴィンテージマンションで知られる広尾や、ビール工場跡地の再開発で資産性が劇的に向上した恵比寿など個性的で資産性の高い街が多くあります。かつては大規模な再開発案件が少なかったこともあり、人口増加率は伸び悩んでいましたが、近年の渋谷駅周辺の再開発が本格化したことにより居住ニーズや公示地価の上昇率は高めです。
渋谷区の住みやすい街5選
お洒落感度の高い街から下町風情の漂う街まで幅広い魅力のあふれるエリア。そんな渋谷区の中でも住みやすい街を厳選してご紹介します。
【恵比寿】大人が集うお洒落感度の高い街
お洒落なセレクトショップやレストラン、カフェなどが集中しています。華やかさだけではなく落ち着きのある大人の街といった風情があるのが特徴。近年では住みたい街ランキングのトップになるほど人気上昇中です。恵比寿ガーデンプレイスの複合再開発から20年以上経ちますが、2019年には地上23階建て、全310戸ものタワーマンション「シティタワー恵比寿」が恵比寿一丁目に完成するなど、今もなお高い求心力を発揮しています。
サッポロビールの商標・トレードマーク「ヱビスビール」から。
【広尾】活気ある商店街が魅力ある、教育と医療の拠点
聖心女子大や慶應幼稚舎、日赤医療センター、広尾病院などが集まる教育と医療の拠点です。広尾駅前の広尾商店街には約150の店舗が集まっているため買い物にも便利。5月の「大まぐろ祭」をはじめ、年間を通じて多彩なイベントを開催しています。大使館が多く、外国人も多く暮らしているため異国情緒が漂う雰囲気です。近くには有栖川記念公園もあり、人々の憩いの場所となっています。
古くは渋谷村の広尾原と呼ばれる鷹場があったことから
【代々木】緑地に隣接する閑静な住宅街
予備校や専門学校が多く若者が集まる代々木駅周辺は、飲食店も多く軒を連ね活気があります。小田急線参宮橋駅から代々木八幡駅にかけてのエリアは、明治神宮や代々木公園の広大な緑地に隣接した静かな住宅地です。泥んこ遊びのできる「渋谷はるのおがわプレーパーク」、乗馬ができる「代々木ポニー公園」など親子で楽しめるスポットも充実しています。新宿タカシマヤなど新宿駅新南口の商業施設も徒歩圏内でショッピングにも便利です。
説1は、村民が生産したサイカチの木などが多く繁茂していたから。
説2は、彦根藩井伊家の下屋敷にあった樅(もみ)の老木から。
【神山町】話題の奥渋谷・裏渋谷エリア
渋谷区の南西に位置し、高級住宅街として知られる松濤と隣接するエリア。外国大使館も複数点在しています。近年では「奥渋谷」のひとつとしてお洒落なカフェやギャラリー、良質な飲食店などが増えており、若者を中心に隠れた人気エリアに。神山町エリア内には鉄道の駅はありませんが、JR渋谷駅、原宿駅、東京メトロ代々木公園駅、京王井の頭線神泉駅などが徒歩圏内で利用でき便利です。
昭和三年、渋谷町の字である神山、大山、深町などの各一部が合併して、昭和七年、現行の神山町となりました。町名由来は、神山、大山、神南などからの合成です。
【本町】幡ヶ谷氷川神社近くの下町風情漂う街
初台駅から幡ヶ谷駅北側一帯のエリアで渋谷区の最北端に位置。町の中心には不動通り商店街があり、町民のお買い物スポットとして賑わいを見せています。エリア内には地域の鎮守の神様である幡ヶ谷氷川神社があり、秋になると例大祭が開催され、町の人が神輿を担いで練り歩きます。新宿まで電車で数分という好立地ながら閑静な住宅街が広がっており、アパートや一戸建てが多いエリアです。
住居表示に関する法律施行後に、昭和37年の渋谷区住居表示条例によって、「幡ヶ谷本町」から「幡ヶ谷」が取れて「本町」となった。なお、幡ヶ谷本町は旧幡ヶ谷村本村から転じた町名。
文化と娯楽の街、渋谷区でクリエイティブな暮らしを!
賑やかな繁華街がある一方で、周辺には落ち着いた住宅街も広がる渋谷区の住みやすさについて、データとともにご紹介しました。交通の便がとてもよく商業施設が充実しており、住みやすく楽しい街と言えるでしょう。
「TOKYO@14区」を運営する住建ハウジングでは、そんな渋谷区の不動産を多数ご用意しています。一戸建てやマンションはもちろん、土地や事業用など、ご希望に合わせて物件を絞り込めるので、ぜひお気軽にご利用ください。