住宅金融支援機構が発表した2026年4月の適用金利は、多くの金融機関が採用する「最も多い金利(最頻金利)」で前月から大きな跳ね上がりを見せました。
2026年3月と4月の比較(融資率9割以下・新機構団信付)
| 借入期間 | 2026年3月 | 2026年4月 | 変動幅 |
|---|---|---|---|
| 21年~35年 | 2.25% | 2.49% | +0.24% |
| 15年~20年 | 1.92% | 2.17% | +0.25% |
わずか0.1%の差でも、35年返済の総額では数百万円単位の差が出ます。今回の0.24%という上昇幅は、検討者にとって非常に「重い」ニュースと言えます。
なぜ今、金利が上がっているのか?
ニュースサイトや専門家の分析(モゲチェック、ダイヤモンド不動産研究所等)によると、主な要因は以下の3点に集約されます。
1.長期金利(10年物国債利回り)の上昇
フラット35の金利は「機構債」の表面利率に連動します。2026年3月に入り、市場の長期金利が2.0%台から2.3%超えまで上昇したことがダイレクトに反映されました。
2.インフレと円安の影響
1ドル160円を超える円安水準が続き、輸入コスト増による物価高が深刻化しています。これに対し、日銀がさらなる政策金利の引き上げを行うとの観測が強まっており、市場金利を押し上げています。
3.金融政策の正常化
長らく続いた超低金利政策からの脱却が進んでおり、固定金利だけでなく、これまで落ち着いていた変動金利も1%の大台を突破する銀行が現れるなど、市場全体が「金利上昇フェーズ」に入っています。
大手銀行の2026年4月変動型住宅ローンの平均金利
- 三井住友:1.275%(+0.1%)
- みずほ:1.025%(+0.25%)
- りそな:0.95%(+0.31%)
- 三井住友信託:1.08%(+0.35%)
- 三菱UFJ:0.945%(据置き)
住宅購入検討者が「今」知っておくべきこと
金利が上がったからといって、悲観して購入を諦めるのはまだ早いです。しかし、戦略の練り直しは必須です。
①「フラット35」の制度緩和に注目
実は2026年4月から、フラット35の利用基準が一部緩和されています。
- 床面積基準の緩和: 一戸建ての最低床面積が70平米から50平米へと引き下げられました。
- これにより、コンパクトな戸建てや狭小地の物件でもフラット35が使いやすくなり、選択肢が広がっています。
②借入額の見直し(シミュレーションの更新)
金利が2.25%から2.49%に上がると、例えば4,000万円を35年返済で借りた場合、月々の返済額は約5,000円アップ、総返済額は約200万円増加します。
「昨年末のシミュレーション」のまま進めるのは危険です。必ず最新の金利で計算し直しましょう。
③「固定」か「変動」かの判断基準
固定金利(フラット35)の上昇が先行していますが、変動金利も上昇の兆しを見せています。「安心を買うために今のうちに固定でロックする」のか、「少しでも低い変動を選び、上昇リスクを貯蓄でカバーする」のか、家計の耐久力がより問われる局面です。
不動産会社からのアドバイス
金利が上がると「損をした」気分になります。しかし、冷静に考えてみると、金利の上昇は、ある意味で「日本経済がデフレを脱却しつつある証拠」でもあります。
「金利が上がったから買わない」ではなく、「今の金利でも無理なく返せる予算はいくらか」を軸に据えるのが、今の賢い買い方です。また、これからの時代は「省エネ性能が高い家」にすることで、金利優遇(フラット35Sなど)を最大限活用し、金利上昇分を賢く相殺する工夫も欠かせません。
大きな買い物ですから、焦らず、でも市場のスピード感にはしっかりついていきましょう。
















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