日本で発生する火事は1日100件以上!来るべき災害に備える2(火災)

住宅にとって最も怖い災害は「火事」ですよね。
日本における2015年の出火件数は39,111件となっています。
2005年には57,460件でしたから、この10年で大きく減少していますが、それでも全国で1日あたり100件以上の火災が発生している計算になります。
火災による死者数は1,563人。
こちらも2005年は2,195人でしたので改善していますが、大きな数字であることに変わりはありません。
なお、建物で発生した火災は22,197件で、全体に占める割合は約56.8%となっています。
住宅火災を防ぐには、いったい何に注意すればいいのでしょうか?(数値はいずれも2016年8月、消防庁調べ)

火災の一番の原因は放火!

出火原因で最も多いのは「放火」の4,033件(10.3%)となっています。
これに「放火の疑い」の2,469件を加えると、全体の16.6%を占めることになります。
非常に残念な現実ではありますが、自宅の周囲に放火犯が火をつけやすい環境がないか、改めて見直す必要があるでしょう。
なお、着火された(つまり放火犯に燃やされた)物は、「枯れ草」「合成樹脂・成形品」「動植物油類」「袋・紙製品」「ごみ屑」などとなっています。
こういった物を家の周りに日常的に置いている人は、収納を工夫することで予防することができるでしょう。

家ではタバコやこんろ、ストーブに注意!

火災の原因で次に多いのは「タバコ」の3,638件(9.3)です。
これは火がついた状態で灰皿以外の場所に置く、燃える物との接触、不十分な消火がおもな要因となっています。
「こんろ」による火災は3,497件で、全体の8.9%を占めました。
こんろによる火災の原因で多いのが火をつけたまま放置したことや過熱、可燃物の接触などが挙げられます。
ストーブの1,228件(3.1%)も同様に、人的なミスによる火災が中心となっています。
これらは、十分注意していれば防げるものばかりですから、今まで以上に気を付けて過ごしましょう。
ちなみに、建物の火災は1日あたり60件発生し、月別に見ると12~5月のあいだが多くなっています。

いざというときに備える火災保険

災害の中でも最も多く、発生したときの損害も大きい住宅火災。
その対策として、火事のおもな原因であるこんろやストーブの周辺環境、喫煙者がいる場合はタバコの火の始末に十二分の注意を払う必要があります。
外出時は指差し確認を行うなど、火事を出さない工夫をしている人も多いでしょう。
しかし、放火やもらい火など、どれだけ自分が気を付けていても防げない火災も存在します。
それら不測の事態に備える最大の防御策が「火災保険」です。
しかし、契約書の類いは他の保険と同様に難解で、実際に罹災した際にどこまで保険でまかなってくれるのか、その金額はいくらなのか。
正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか?

契約している火災保険の基準を確認しよう!

火災保険を契約するにあたり一番大切なのが、「火事になった際に支払われる保険金額」であることに異論はないでしょう。
この金額は「建物の価値」を基準に設定されます。
しかし、建物の価値は、「時価」基準と「新価(再調達価額)」基準という、2つの評価基準の算出方法によって大きく変わります。

<時価基準は損をするケースが多い!?>

時価基準の火災保険は、建物の現在価値を基に保険金が支払われます。
新築時の建築費とは関係なく「現時点で同じ建物を建てた場合にかかる価格から老朽化した分を引く」というものです。
現在の建物とまったく同じ物を5,000万円で新築できるケースでは、その5,000万円から老朽化分を減額した金額が支払われます。
例えば、築10年で20%の劣化と認定されると、支払われる保険金は4,000万円。
元の家と同じ家を建て直すには、1,000万円の不足(自己負担)が生じてしまうことになります。
特に2001年4月以前に結ばれた長期契約の火災保険は、この時価基準になっているものが多いので注意が必要です。

<同じ建物を建て直しやすい新価基準の火災保険>

一方、新価基準の火災保険は、建物を再建するために必要な金額が支払われますので、仮に全焼してしまったとしても、基本的に保険金だけで建て直すことが可能です。
しかし、こちらも一度契約しておけば安心というものではありません。
契約時(新築時)よりインフレが進んでいると、建築費などの費用が高騰し、保険金額だけでは足りなくなってしまうおそれがあります。
この場合、条件などの見直しを検討する必要があるでしょう。

火災保険で守られる範囲を覚えよう

火災保険の補償範囲に含まれる物と含まれない物についても把握しておきましょう。
例えば、ほとんどの火災保険で庭木は補償範囲外です。
庭いじりが趣味の場合、庭木を火災からどう守るかを考えておいたほうがいいでしょう。
また、同じ敷地に別棟がある場合、本宅は補償されますが、別棟は別途火災保険契約を結んでおく必要があります。

建物内にある「家財」についても、通貨や有価証券、帳簿や証書などは範囲外としている契約があります。
美術品なども上限が決められている場合が多くなっていますので、自宅にこれらの物を多く保管している人は注意が必要です。
すぐにでも条件を見直しておきましょう。