マンションの購入を検討する際、物件価格と同じくらい気になるのが、購入後にかかり続ける「ランニングコスト」です。その代表格が固定資産税ですが、ネット上では「マンションの固定資産税がかからない」というキーワードを見かけることもあります。
ここでは、固定資産税が「かからない」と言われる真相や、実際に税負担を軽くするための軽減措置、具体的な計算方法について分かりやすく解説します。
マンションの固定資産税が「かからない」ケースとは?
「本当に払わなくていいケースがあるの?」と期待してしまいますが、結論から言うと、一般的な分譲マンションで固定資産税が全くかからないケースは極めて稀です。
結論:一般的に所有マンションには固定資産税がかかる
日本国内で不動産を所有している限り、原則として固定資産税は課税されます。しかし、法律上「かからない(非課税)」、あるいは「実質的にかからない」状態になるケースが一部存在します。
評価額が「免税点」未満の場合
固定資産税には免税点という基準があります。同一市区町村内で所有する土地・建物のそれぞれの課税標準額が以下の金額に満たない場合、固定資産税はかかりません。
- 土地: 30万円
- 建物: 20万円
しかし、都市部や一般的な居住エリアにある分譲マンションで、建物や土地の持ち分評価額がこの基準を下回ることはまずありません。地方の非常に古い物件や、資産価値が極端に低いケースに限られます。
国や自治体が所有・使用している場合
公共性の高い施設(学校、公園、宗教法人の境内地など)として使用されている土地・建物は非課税となりますが、個人の居住用マンションには該当しません。
「固定資産税がかからない」と検索される理由
「かからない」という言葉が一人歩きしている背景には、「新築時の軽減措置によって、当初の数年間は建物分の税金が半分になる」ことや、「住宅ローン控除の還付金で税金分が相殺され、実質的な持ち出しがゼロに見える」といった状況を指していることが多いと考えられます。
マンションの固定資産税を安くする「軽減措置」
「全くかからない」わけではありませんが、要件を満たすことで税金を大幅に安くできる軽減措置が用意されています。
住宅用地(土地)に対する特例
マンションが建っている土地は「住宅用地」として扱われ、課税標準額が以下の通り軽減されます。
- 小規模住宅用地(200㎡以下の部分): 評価額×1/6
- 一般住宅用地(200㎡を超える部分): 評価額×1/3
マンションは1棟の土地を戸数で割るため、1戸あたりの土地面積が小さくなりやすく、多くのケースで1/6の軽減が適用されます。
新築マンション(建物)に対する減額措置
2026年[令和8年]3月31日まで(※期限は延長される可能性があります)に新築されたマンションであれば、以下の期間、建物の固定資産税が1/2に減額されます。
- 一般の新築マンション: 5年間
- 認定長期優良住宅: 7年間
【注意】
6年目(長期優良住宅は8年目)からはこの軽減がなくなるため、急に税金が上がったように感じることがあります。資金計画にはこの「増額タイミング」を組み込んでおきましょう。
実際いくらかかる?計算方法と目安
マンションの固定資産税は、以下の計算式で求められます。
固定資産税額=課税標準額《固定資産税評価額》× 標準税率1.4%
※税率は自治体によって異なる場合がありますが、多くの自治体で1.4%が採用されています。
固定資産税の目安
一般的に、都心のファミリー向け分譲マンション(新築・4,000万〜6,000万円程度)の場合、当初の数年間の目安は以下の通りです。
| 物件タイプ | 年間の納税額目安(軽減適用後) |
|---|---|
| 新築マンション | 約10万円~20万円程度 |
| 中古マンション | 約8万円~12万円程度 |
※立地、専有面積、共用施設の豪華さなどによって大きく変動します。
正確な金額を知る方法
- 新築の場合:販売センターの担当者に「固定資産税の概算」を算出してもらいましょう。
- 中古の場合:不動産会社を通じて、売主の「固定資産税・都市計画税 納税通知書」の写しを確認することで、正確な実績値が分かります。
マンション固定資産税のよくある質問
Q. マンションに固定資産税はかかりますか?
A. はい、必ずかかります。
固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有している人すべてに課せられる地方税です。分譲マンションの場合、自分が所有する専有部分(部屋)だけでなく、共用部分の持ち分に対しても課税されます。例外として評価額が極端に低い場合に「免税点」が適用される制度はありますが、一般的な分譲マンションで適用されるケースはまずありません。
Q. 新築6000万のマンションで固定資産税はいくらですか?
A. 当初5年間は年間15万〜20万円程度、6年目以降は25万〜30万円程度が目安です。
土地と建物の比率や立地によって変動しますが、新築マンションには「5年間の建物分税額1/2減額」の措置があるため、当初は安く抑えられます。
<シミュレーション例:建物評価額2,500万円、土地評価額1,500万円の場合>
- 当初5年間:約19万円(軽減適用)
- 6年目以降:約29万円(軽減終了後)
※都市計画税(税率0.3%前後)を含めた概算です。
Q. 買ってはいけないマンションの特徴は?
A. 「修繕積立金が極端に安い」「空き室や滞納が多い」「管理状態が悪い」マンションです。
特に以下の3点は、将来の資産価値や税負担に影響します。
- 修繕積立金が安すぎる: 将来、一時金として数百万円を請求されたり、積立金が急騰したりするリスクがあります。
- 管理組合が機能していない: 適切な修繕が行われず、建物の評価額(資産価値)だけが急落する恐れがあります。
- 立地ニーズの低下: 人口減少エリアや駅から遠すぎる物件は、売りたくても売れない「負動産」になるリスクがあります。
Q. 分譲マンションの固定資産税はいくらぐらいですか?
A. 築年数やエリアによりますが、一般的に年間10万〜30万円の範囲に収まることが多いです。
- 新築・築浅:軽減措置があっても15万円~25万円程度
- 築20年以上:建物の評価額が下がり、10万~15万円程度
タワーマンションや都心の好立地物件、豪華な共用施設がある場合は、これよりも高額(40万円以上など)になるケースもあります。
Q. マンションと一軒家では固定資産税はどちらが高いですか?
A. 同じ購入価格であれば、一般的にマンションの方が高くなる傾向にあります。
理由は主に2つです
- 建物の資産価値が長持ちする:マンション(RC造)の法定耐用年数は47年に対し、一軒家(木造)は22年です。マンションの方が建物の評価額が下がりにくいため、税額が高い期間が長く続きます。
- 土地の軽減措置の差: 固定資産税は土地の方が軽減率が大きいため、土地の比率が高い一軒家の方が、全体の税額を抑えやすい傾向があります。
固定資産税を正しく理解して賢く資金計画を立てましょう
「マンションの固定資産税がかからない」ケースは、免税点以下の特殊な物件に限られており、一般的な購入検討においては「必ずかかるもの」として考えておくべきです。
ただし、土地の1/6軽減や新築建物の5年間半額といった強力な軽減措置を活用することで、月々の負担を抑えることが可能です。
購入後に「思っていたより税金が高い!」と慌てないよう、物件の評価額や軽減措置の終了タイミングを事前に把握し、余裕のある資金計画を立てましょう。
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