マンションの固定資産税はかからない?0円になるケースと軽減制度をわかりやすく解説【2026年版】

マンションの購入を検討する際、物件価格と同じくらい気になるのが、購入後にかかり続ける「ランニングコスト」ですが、その代表格が固定資産税です。

ネット上では「マンションの固定資産税がかからない」「ほとんど払わなくていい」
といった情報を目にすることもありますが、実際はどうなのでしょうか?

この記事では、

  • 固定資産税は本当にかからないのか
  • 税額が安くなる理由
  • 具体的にいくらかかるのか

を分かりやすく解説します。

結論:固定資産税は基本「かからないことはない」

まず結論から言うと、マンションの固定資産税が完全に0円になることは基本的にありません。

固定資産税は、土地や建物を所有している限り毎年課税される税金です。

ただし、マンションの場合は以下の理由により、

「かなり安くなる=実質かからないように感じる」ケースが多い

のが特徴です。


なぜ「固定資産税がかからない」と言われるのか?

マンションで「税金がかからない」と言われる理由は主に3つあります。

① 新築マンションは固定資産税が半額になる

新築住宅には軽減措置があり、一定期間は建物部分の固定資産税が1/2に減額されます。

  • 一般住宅:3年間(マンションは5年が多い)
  • 認定長期優良住宅:7年間

購入直後は税負担がかなり軽くなるため、「安い=かからない」と感じやすいです。

【注意】

6年目(長期優良住宅は8年目)からはこの軽減がなくなるため、急に税金が上がったように感じることがあります。資金計画にはこの「増額タイミング」を組み込んでおきましょう。

② 土地の固定資産税が最大1/6になる

マンションが建っている土地は「住宅用地」として扱われ、課税標準額が以下の通り軽減されます。

  • 小規模住宅用地(200㎡以下の部分): 評価額×1/6
  • 一般住宅用地(200㎡を超える部分): 評価額×1/3

マンションは1棟の土地を戸数で割るため、1戸あたりの土地面積が非常に小さくなりやすく、多くのケースで1/6の軽減が適用されます。

③ そもそも戸建てより税額が安い

マンションは戸建てに比べて、

  • 土地の持分が小さい
  • 建物の評価額が下がりやすい(経年減価)

という特徴があり、固定資産税は戸建てより安くなる傾向があります。


マンションの固定資産税が「かからない」と言えるケース

日本国内で不動産を所有している限り、原則として固定資産税は課税されます。しかし、完全に0円になることは稀ですが、法律上「かからない(非課税)」、あるいは実質的に「ほぼかからない」と言えるケースは存在します。

① 評価額が極端に低い場合

築年数が古くなると建物の評価額は大きく下がります。その結果、

  • 年間数万円程度
  • 場合によっては1万円台

のように、負担感がほとんどないレベルになることもあります。

また、固定資産税には免税点という基準があり、同一市区町村内で所有する土地・建物のそれぞれの課税標準額が以下の金額に満たない場合、固定資産税はかかりません。

  • 土地: 30万円
  • 建物: 20万円

しかし、都市部や一般的な居住エリアにある分譲マンションで、建物や土地の持ち分評価額がこの基準を下回ることはまずありません。地方の非常に古い物件や、資産価値が極端に低いケースに限られます。

② 新築減税期間中

購入直後の軽減期間中は税額が大きく抑えられます。特にマンションは建物割合が高いため、減税の恩恵を受けやすいです。

③ 小規模マンション(コンパクト物件)

  • ワンルーム
  • 小規模住宅

などは評価額自体が低いため、税額が非常に小さくなります。


マンションの固定資産税はいくらかかる?

固定資産税は、以下の計算式で求められます。

固定資産税額=課税標準額《固定資産税評価額》× 標準税率1.4%

 ※税率は自治体によって異なる場合がありますが、多くの自治体で1.4%が採用されています。

固定資産税の目安シミュレーション

一般的な分譲マンションの場合、軽減措置が適用された当初の数年間の目安は以下の通りです。月額にすると、5,000円~15,000円程度です。

物件価格 年間の納税額目安(軽減適用後)
3,000万円 約6万円~10万円程度
5,000万円 約10万円~15万円程度
7,000万円 約15万円~20万円程度

 ※立地、専有面積、共用施設の豪華さなどによって大きく変動します。

正確な金額を知る方法

  • 新築の場合:販売センターの担当者に「固定資産税の概算」を算出してもらいましょう。
  • 中古の場合:不動産会社を通じて、売主の「固定資産税・都市計画税 納税通知書」の写しを確認することで、正確な実績値が分かります。

戸建てとの違い

固定資産税の負担をマンションと一戸建てで比較すると、結論から言えば「長期的にはマンションの方が負担が重くなりやすい」という傾向があります。

「同じ購入価格なら同じじゃないの?」と思われがちですが、建物の構造や土地の持ち分の違いが、税金の計算に大きく影響するからです。主な違いを3つのポイントで解説します。

① 建物の「耐用年数」と「評価額」の下がり方

固定資産税は、建物の価値(評価額)が下がるにつれて安くなります。ここで大きな差が出ます。

  • マンション(RC造など):頑丈なため税務上の耐用年数が長く(47年)、価値が下がりにくい=税金がなかなか下がらない
  • 一戸建て(木造など):耐用年数が短く(22年)、価値が早く下がる=税金が下がるスピードが速い

② 「土地」と「建物」の比率の違い

固定資産税には「土地の税負担を軽くする特例(小規模住宅用地の特例)」があります。

  • 一戸建て:購入価格のうち「土地」の占める割合が大きく、この特例(評価額が1/6に軽減)の恩恵をフルに受けられます。
  • マンション:土地の持ち分は住人全員で割るため非常に少なく、資産価値の大部分が「建物」です。建物には土地のような強力な軽減特例がないため、結果として全体の税額が高くなりがちです。

③ マンションと一戸建ての比較まとめ

同じ価格(例:8,000万円)で新築を購入した場合のイメージ比較です。マンションと戸建てでは、税額に差が出ます。

比較項目 マンション 戸建て
主な構造 鉄筋コンクリート(RC)造 木造
評価額の下がり方 ゆっくり(数十年かけて下がる) 早い(20~25年で底を打つ)
土地の軽減特例 恩恵が少ない(持分が狭いため) 恩恵が大きい(土地が広いため)
20年後の税負担 高止まりしやすい かなり安くなっている

一戸建ての場合は、建物が古くなると、最終的に「ほぼ土地代だけの固定資産税」になるため、老後の維持費は抑えられます。

マンションの場合は、いつまでも建物としての価値(と税金)が残るうえに、固定資産税とは別に「管理費・修繕積立金」がかかり続けます。

住居に関するランニングコスト全体で見ると、マンションの方が負担感は強くなるでしょう。


固定資産税を安くする方法

さらに税額を抑える方法もあります。

  • 長期優良住宅を選ぶ: 減税期間が延長される
  • 評価額の見直し(稀だが可能): 不当に高い場合は修正申請
  • 築年数の経過を待つ: 建物評価は年々下がる 

マンションの固定資産税のよくある質問(FAQ)

Q. マンションに固定資産税はかかりますか?

A. はい、必ずかかります。
固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有している人すべてに課せられる地方税です。分譲マンションの場合、自分が所有する専有部分(部屋)だけでなく、共用部分の持ち分に対しても課税されます。例外として評価額が極端に低い場合に「免税点」が適用される制度はありますが、一般的な分譲マンションで適用されるケースはまずありません。

Q. 固定資産税の支払はいつから始まりますか?

A. 購入後、翌年から課税されます。。

Q. ずっと払い続けるの?

A. はい、所有している限り毎年課税されます。

Q. 新築6000万のマンションで固定資産税はいくらですか?

A. 当初5年間は年間15万〜20万円程度、6年目以降は25万〜30万円程度が目安です。
土地と建物の比率や立地によって変動しますが、新築マンションには「5年間の建物分税額1/2減額」の措置があるため、当初は安く抑えられます。

 

<シミュレーション例:建物評価額2,500万円、土地評価額1,500万円の場合>

  • 当初5年間:約19万円(軽減適用)
  • 6年目以降:約29万円(軽減終了後)

※都市計画税(税率0.3%前後)を含めた概算です。

Q. 買ってはいけないマンションの特徴は?

A. 「修繕積立金が極端に安い」「空き室や滞納が多い」「管理状態が悪い」マンションです。
特に以下の3点は、将来の資産価値や税負担に影響します。

  • 修繕積立金が安すぎる: 将来、一時金として数百万円を請求されたり、積立金が急騰したりするリスクがあります。
  • 管理組合が機能していない: 適切な修繕が行われず、建物の評価額(資産価値)だけが急落する恐れがあります。
  • 立地ニーズの低下: 人口減少エリアや駅から遠すぎる物件は、売りたくても売れない「負動産」になるリスクがあります。

Q. 分譲マンションの固定資産税はいくらぐらいですか?

A. 築年数やエリアによりますが、一般的に年間10万〜30万円の範囲に収まることが多いです。

  • 新築・築浅:軽減措置があっても15万円~25万円程度
  • 築20年以上:建物の評価額が下がり、10万~15万円程度

タワーマンションや都心の好立地物件、豪華な共用施設がある場合は、これよりも高額(40万円以上など)になるケースもあります。

Q. マンションと一戸建てでは固定資産税はどちらが高いですか?

A. 同じ購入価格であれば、一般的にマンションの方が高くなる傾向にあります。
理由は主に2つです

  • 建物の資産価値が長持ちする:マンション(RC造)の法定耐用年数は47年に対し、一軒家(木造)は22年です。マンションの方が建物の評価額が下がりにくいため、税額が高い期間が長く続きます。
  • 土地の軽減措置の差: 固定資産税は土地の方が軽減率が大きいため、土地の比率が高い一軒家の方が、全体の税額を抑えやすい傾向があります。

固定資産税を正しく理解して賢く資金計画を立てましょう

「マンションの固定資産税がかからない」ケースは、免税点以下の特殊な物件に限られており、一般的な購入検討においては「必ずかかるもの」として考えておくべきです。

ただし、土地の1/6軽減や新築建物の5年間半額といった強力な軽減措置を活用することで、月々の負担を抑えることが可能です。

購入後に「思っていたより税金が高い!」と慌てないよう、物件の評価額や軽減措置の終了タイミングを事前に把握し、余裕のある資金計画を立てましょう。

固定資産税に関してはこちらの記事もご覧ください。

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