逃げられない台風から我が家を守る!来るべき災害に備える3(台風・水害)

毎年夏から秋にかけ、農業や林業を中心に多大な被害をもたらす「台風」。
2016年も7月から11月にかけて24個の台風が発生。
このうち、6個が上陸しています。
21世紀に入ってからの発生数は380個以上、最も多かった2013年には、31個もの台風が発生しました。
また、2015年のように1月から12月まで、毎月1個以上の台風が発生した年もあります(国土交通省・気象庁発表/2016年は速報値)。
台風による家屋への被害も甚大です。
近年ですと、2013年10月に発生した台風26号が、伊豆大島を中心に全壊88棟、半壊77棟、一部損壊852棟、床上浸水1,563棟、床下浸水4,092棟という被害をもたらしました。
2011年の台風12号はさらに大きく、東海~近畿、中国・四国地方で全壊371棟、半壊2,907棟、一部損壊242棟、床上浸水5,657棟、床下浸水19,152棟という数字が残っています(消防白書/平成23・25年版)。

台風が家におよぼす被害

台風がもたらす被害は、強風によるものと大雨が原因の2種類に分けることができます。
まず、風による被害ですが、風速10~15m/sで取り付けが不完全な看板やトタン板が飛び始め、20m/sを超えると鋼製のシャッターが壊れ、風で飛ばされたものが窓ガラスを割る被害が発生します。
さらに、風速25m/s以上になると取り付けが不完全な外装材がはがれ、ブロック塀の中にも壊れるものが発生。
風速30m/s以上の猛烈な風は、屋根を飛ばし、木造住宅の全壊まで引き起こします。
また、海が近い場所では、高潮による水害が発生することもあります。
一方、雨による建物への直接被害は、雨漏りなど限定的です。
しかし、短期間に集中的に降ったとき(いわゆるゲリラ豪雨)や長い期間降り続いたあとは、河川の氾濫、雨水や下水の処理能力オーバーによる水害(浸水)に注意する必要があります。
特に、河川や用水路の近く、低地、地下に埋没させた川が近くにある場所など、国土交通省のハザードマップで水害(洪水・内水・高潮)に注意が必要な地域は、雨量や注意報・警報の情報収集が欠かせません。
また、崖や山沿いの土地といった土砂災害の危険が考えられる場所では、「小石がぱらぱら落ちてくる」「雨が降り続いているのに川の水位が下がる」「地鳴り・山鳴り」といった、前兆となる現象を見逃さないことが大切です。
毎年のように人的被害が発生している災害ですし、流れる土砂の力は家屋で防ぐことはできません。
前兆を感じたら、すぐに安全な場所に避難するようにしましょう。

台風被害から建物を守る

台風による大雨、それに伴う水害は自然災害ですから、いつどこで発生するか予測することは困難です。
しかし、強風に対しては事前の対策ができます。
建物の外装、ガレージ、物置などが傷んでいないか、また、ねじ・釘が外れていないかを確認し、該当する箇所に対して補強や撤去を行いましょう。
植木鉢や自転車などについても、屋内にしまうことで転倒や紛失から守れますし、これらが吹き飛ぶことで隣家や車、通行人などへの二次被害を未然に防ぐことが可能です。
また、サッシやシャッターのない窓ガラスには飛散防止フィルムを貼っておくと、飛んできた物によって、割れた際にケガをするリスクを下げることができます。
床下浸水などの心配がある地域では、ホームセンターなどで土嚢を購入し、敷地に水が入らないように守りましょう。
屋外で行う作業は、雨風がひどくなると困難になりますから、台風が近づくまえに済ませておく必要があります。
建物の外側を守る手段を講じたら、貴重品、衣類などを2階以上に移動しておくことも大切です。
また、食料や医薬品、懐中電灯、ラジオ、ペットボトルの水などを入れた非常用持ち出し袋を準備しておくと、水害や停電が起きたときに役立ちます。

火災保険は台風被害にも有効!

台風被害に備え、火災保険を見直しておくこともおすすめです。
加入している火災保険が、「強風で屋根が破損した」「飛んできた物で壁に穴が空いた」「風で屋根が損傷して雨漏りが発生した」「窓ガラスが割れ、風雨で家電製品が壊れた」といった被害に対し、しっかり補償してくれるものになっているか、今すぐ確認しましょう。
なお、1998年以前に契約した火災保険の場合、保険金の支払いが「フランチャイズ方式」となっていることがあります。
この場合、損害額が20万円以下ですと保険金が支払われません。
昔からの保険契約を継続している人は、特に注意が必要です。
一方、水による損害(水災)については、補償される条件がきびしくなっているケースがほとんどです。
「建物の協定再調達価額(※)の30%以上の損害」「居住部分が床上浸水」「地盤面より45cm以上の浸水」であれば認められることが多いようですが、条件や補償額は契約内容によって大きく異なります。
現在の火災保険に水災補償が付帯していること、及びその範囲について改めて見直しておくと良いでしょう。
なお、保険証書の文面は、普段読み慣れていない人にとっては難解ですから、見直すときは担当の外交員に直接聞くなど、専門家を交えて行うことをおすすめします。

※保険の契約時、同等の建物(構造・質・用途・規模・型・能力などが同じ建物)を建て直すことができる額を協定(設定)したもの。