東京都の令和元年「基準地価格」の動向

全域的な動向

 国土交通省が発表した2019年7月1日時点の基準地価は前年比0.4%の上昇となり、2年連続のプラスになった。
東京都全域でみた場合、住宅地、商業地、工業地で対前年平均変動率が7年連続でプラスとなった。
全国最高額の東京・銀座二丁目「明治屋銀座ビル」は前年の7.7%上昇から今回は3.1%に上昇幅が抑えられた。1平方メートルあたり4320万円という価格は既にバブル期の3800万円を上回っており、過熱感も意識されつつある。
住宅地では副都心の新宿や池袋へのアクセスがよい豊島区・雑司が谷駅に近い地点で地価が10.9%上昇し、伸び率が都内1位だった。

東京の住宅地

 住宅地の特徴的傾向をみると、区部では、利便性が高く相対的に価格水準が低い地域を中心に、変動率の高い地点が現れている。
全 23 区で平均変動率がプラスとなった。平均変動率が最も高かったのは荒川区の 8.6%(前年 8.7%)で、豊島区の 7.9%、台東区の7.6%がこれに続いている。
地区別の平均変動率は、都心5区 5.2%、その他区 4.5%で、ともに2018 年調査と比較して上昇幅が拡大した。

東京の商業地

 商業地の特徴的傾向をみると、外国人の来訪が顕著な地域や再開発の進捗が見られる地域の商業地、地域の中核的位置づけをもつターミナル駅に近接した商業地を中心に変動率の高い地点が現れている。
平均変動率が最も高かったのは台東区の 14.4%(前年 9.0%)で、港区の 9.9%、北区の 9.8%がこれに続いている。
地区別の平均変動率は、都心5区 9.1%、その他区 8.0%で、ともに2019 年調査と比較して上昇幅が拡大した。

地価動向の背景

土地所有権移転の動向

2018年の東京都における売買による土地所有権移転登記件数は136,896件で、前年の140,156件と比較して-3,260件(-2.3%)となっている。(出典:法務省「登記統計」)

住宅市場の動向

2018年度の東京都における新設住宅着工戸数は 148,382 戸で、前年度の 141,935 戸と比較して+6,447 戸(+4.5%)となっている。
地域別でみると、都心3区(千代田区、中央区、港区)が+32.9%で2年ぶりの増、区部全域が+4.4%で2年ぶりの増、多摩地区市部が+5.0%で3年ぶりの増となっている。(出典:東京都都市整備局「住宅着工統計」)
2010年を 100 とした2019 年4月の東京都の不動産価格指数(住宅)は、住宅総合 131.6(前年同月比+4.0%)、住宅地 122.1(同+1.1%)、戸建住宅 112.9(同+1.6%)、マンション 148.6(同+5.3%)となっている。マンションは 73 か月連続で前年同月を上回っている。(出典:国土交通省「不動産価格指数(住宅)」)

国内銀行の貸出動向(全国)

2019年6月期の不動産業向け貸出金残高は 80 兆 2,725 億円で、前年同期の 77 兆 2,731 億円と比較して+2兆 9,994 億円(+3.9%)
となり、29 四半期連続して前年同期を上回っているが、前年同期比は平成 2016年3月期から2017 年6月期までは6%台後半から7%
台前半で推移していたが、その後は縮小傾向である。(出典:日本銀行「貸出先別貸出金」)

2019年9月19日 財務局