東京23区の私立幼稚園入園料補助金ランキング

統計データをもとに東京23区をさまざまな角度からランキング!
一戸建て住宅やマンションをお選びいただくために役立つ情報を提供していきます。
今回は「私立幼稚園入園料補助金ランキング」です。
各区では、私立幼稚園などに通園する園児の保護者の負担を軽減し、幼稚園教育の振興と充実を図るため、保護者が支払った入園料や保育料に対して補助を行っています。
ただしその補助金の額は区によってかなりの差があります。
この違いに注目すると、各区の抱えるさまざまな事情が見えてくるかもしれません。

ランキングTOP10

第1位…大田区 110,000円(所得制限なし・一律)
第2位…品川区 100,000円(所得制限なし・一律)
第3位…葛飾区 100,000円(生活保護世帯・非課税世帯。そのほかは80,000円)
第4位…足立区 100,000円(生活保護世帯・非課税世帯。そのほかは50,000~80,000円)
第5位…世田谷区 90,000円(所得制限なし・一律)
第6位…新宿区 80,000円(所得制限なし・一律)
第7位…江戸川区 80,000円(所得制限なし・一律)
第8位…江東区 70,000円(所得制限なし・一律)
第9位…荒川区 70,000円(所得制限なし・一律)
第10位…目黒区 60,000円(所得制限なし・一律)

※データは各区の公式Webサイトより抽出・平成27年6月26日現在
 ※中央区は要個別問い合わせで金額を公表せず不明

ランキングの概要

私立幼稚園入園料補助金は、原則として園児の私立幼稚園入園に対し入園料を支払った年に1回のみ給付される補助金です。
名称は区によって異なり「入園祝金(北区)」「入園料助成金(杉並区)」などと呼ばれている場合もあります。
このランキングでは給付額上限を比較していますが、上記の金額よりも実際に支払った入園料が少ない場合は実費が給付されます。

第1位の大田区は「区立幼稚園がない」という事情があり、私立幼稚園に多くの子どもが無理なく入園できるよう手厚い制度を整えています。
また大田区は妊娠~子育て全般に対して支援の手厚い区となっています。
また工場集積地として比較的歳入が多いことも影響していると考えられます。

第2位の品川区は、「子育てするなら品川区」のスローガンを持ち、子育てに非常に注力している区です。
「子育てしやすい区」として評価も高く、このため子どもの増加率の高さが目立ちます。
その割に待機児童の少なさは東京23区内でも屈指。待機児童を増やさないための対策として、私立幼稚園入園料補助金にもしっかり予算をつけているのではないでしょうか。

第3位の葛飾区・足立区は上限額では品川区と並んで100,000円となっていますが、この額が適用されるのは生活保護世帯および市区町村民税非課税世帯に限られています。
そのほかの世帯は世帯収入により額が段階的に設定されています。
低所得世帯でも無理なく私立幼稚園に通えるようにとの配慮でしょうか。

なお、ほとんどの区では私立幼稚園入園料補助金の支給に所得制限を設けていませんが、豊島区では所得割課税額が420,000円を超える世帯では私立幼稚園入園料補助金を支給していません(420,000円以下の世帯では一律30,000円を支給)。

キーワードは「逆ランキング」

このランキングで注目したいのは、上位よりもむしろ下位です。
最下位には私立幼稚園入園料補助金制度自体を持たない港区・千代田区が並んでいます。
また文京区・豊島区・台東区の3区が30,000円で並んでおり、その上は渋谷区・練馬区・板橋区・墨田区・北区がそれぞれ40,000円で並んでいます。
こうしてみると、不動産の人気のバロメーターともいえる「エリアブランド」とこのランキングでは、反比例とはいえないものの、かなり相反する部分が多いように見受けられます。

高額所得者が多く、また大企業の本社も多数ある港区・千代田区が財政難により私立幼稚園入園料補助金制度を持たないとは思えませんから、これは「区民にそうした補助の需要が少ない」と考えるべきでしょう。
そのほかの区も「区の財政事情」「補助の需要」「区内の公立幼稚園と私立幼稚園のバランス」「区政上子育て支援に注力しているかそうでないか」などさまざまな事情によって支給額を設定しているものと思われます。
なお、区によって制度にばらつきがあるため一元的な比較はできませんが、私立幼稚園に通う子どもを持つ世帯に対する支援策としては私立幼稚園入園料補助金のほか月額で支給される保育料補助金制度などもあります。
子育て支援に対して詳細に比較するのであれば、関心があるいくつかの区の支援制度を総合的に分析・比較してみる必要があるかもしれません。

「子育て支援」に対する各区の姿勢が見える

ランキング上位をみると、品川区のほかにも「子育てしやすい・子どもを育てたい区」として人気の高い江戸川区や、高級住宅地・良質な住宅地を多く有する世田谷区が上位に位置しています。
上記で説明したとおり、私立幼稚園入園料補助金の額だけをみて各区の子育て支援への力の入れ方を判断することはできませんが、やはりこのランキングはひとつの指標にはなるようです。
子育て世代の方が「子育て」に重きを置いて自宅用の不動産物件を探す際はこうしたデータも参考になるかもしれません。