東京23区の人口密度ランキング(低い順)

統計データをもとに東京23区をさまざまな角度からランキング!
一戸建て住宅やマンションを選ぶための役立つ情報を提供していきます。
今回は「人口密度ランキング」です。
ここでは「人口密度が低い」順、つまり「人口1人あたりの区の面積が広い」という区から紹介していきます。
1人あたりの面積が広いということは、それだけ広々と生活できるということなのでしょうか。

ランキングTOP10

第1位…千代田区 4,590人(面積11.64平方キロメートル:人口53,428人)
第2位…港区 10,752人(面積20.34平方キロメートル:人口218,688人)
第3位…大田区 11,702人(面積60.42平方キロメートル:人口707,021人)
第4位…江東区 12,087人(面積39.99平方キロメートル:人口483,372人)
第5位…葛飾区 12,698人(面積34.84平方キロメートル:人口442,409人)
第6位…足立区 12,972人(面積53.20平方キロメートル:人口690,120人)
第7位…江戸川区 13,613人(面積49.86平方キロメートル:人口678,746人)
第8位…中央区 13,707人(面積10.18平方キロメートル:人口139,533人)
第9位…渋谷区 14,200人(面積15.11平方キロメートル:人口214,566人)
第10位…練馬区 15,008人(面積48.16平方キロメートル:人口722,799人)

※このデータは平成27年1月1日現在の「東京都の人口(推計)」に基づいています。
 https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/jsuikei/js-index.htm

ランキングの概要

第1位の千代田区は、区の面積のうち、およそ15%を皇居の緑地が占め、国会議事堂や首相官邸などの広大な敷地を有する施設が集中し、さらに官庁街とオフィス街が広がっているために住宅地が限られています。
千代田区は昼間人口が非常に多いのですが、人口密度は夜間人口(寝泊まりするところ=住居のあるところ)で計測されるため、東京23区中ダントツのトップとなっています。

第2位の港区は日本最大級のビジネス集積地です。東京で最も事業所数が多く、大企業の本社も数多く集まっています。
このため昼間人口の多さに比べて夜間人口が極端に少なく、結果的に人口密度が非常に低くなっています。

港区には白金麻布赤坂青山高輪などの有名な高級住宅地が点在しています。
これらの住宅地は昔「お屋敷街」だったため、一戸あたりの平均住宅面積が非常に広いという特長もあります。

第3位の大田区は、田園調布などの高級住宅地、蒲田などの人口密集エリアを抱えていますが、羽田空港の広大な敷地があります。
60.42平方キロメートルという23区の中で最大となる広大な面積を誇る区だけに相対的に人口密度は低くなっています。

第1位の千代田区と第2位の港区の間では人口密度に2倍以上の差があり、第2位の港区以下は比較的差が小さく、最下位の墨田区でも18,611人と、それほど大きな開きはありません。
千代田区の4,590人という数字は東京都下では武蔵村山市や稲城市と同レベルです。
最も人口密度が低いのは檜原村の21人で、奥多摩町の24人が次いでいます。

キーワードは「世帯数密度」

これまで説明したように、各区の人口密度については「皇居」や「羽田空港」といった特殊な事情が付随しています。区ごとに面積の広さもさまざまです。
「1人あたりの面積が広いということは、それだけ広々と生活できる」というのはやや短絡した結論かもしれません。

しかし、ここに「世帯数」という要素を盛り込むと話が変わってきます。
上位のランキングに「世帯数」と「世帯数密度(1世帯あたりの区の面積)を照らし合わせてみましょう。
今回、世帯数はランキングの算出に使った平成27年1月1日現在の「東京都の人口(推計)」に参考として付記されていたデータを利用しています。

千代田区 人口密度4,590人 世帯数30,965 世帯密度2,660
港区 人口密度10,752人 世帯数130,438 世帯密度6,413
大田区  人口密度11,702人 世帯数368,865 世帯密度6,105
江東区 人口密度12,087人 世帯数238,735 世帯密度5,970
葛飾区 人口密度12,698人 世帯数209,213 世帯密度6,005
足立区 人口密度12,972人 世帯数334,937 世帯密度6,296
江戸川区 人口密度13,613人 世帯数321,475 世帯密度6,448
中央区 人口密度13,707人 世帯数80,286 世帯密度7,887
渋谷区 人口密度14,200人 世帯数136,972 世帯密度9,065
練馬区 人口密度15,008人 世帯数353,012 世帯密度7,330

この表から人口密度と世帯密度では、かなり順位に変動が現れていることがわかります。
なぜこのような順位変動がおきるかというと「1世帯あたりの人数」にかなりの地域差があるからです。

例えば、江戸川区では1世帯あたりの人数が2.11人、渋谷区では1.57人と大きく差が開いています。
これは単身世帯の数や、子育て世帯の子どもの数によって大きく左右されるわけですが、「不動産」あるいは「住宅」という視点から人口密度を見る時、1世帯あたりの面積とあわせて考えることで、その地域の新たな一面が見えてきます。
例えば「渋谷区は練馬区より人口密度が低いが、単身世帯が多いのか、世帯単位(つまり住宅単位)でみると、むしろ練馬区より住宅は混み合っているのだな」といった比較が可能になるでしょう。

候補地が絞り込めたら、町単位で人口密度をチェック

ここでは23区別の人口密度について触れましたが、東京都に関していえば「東京都区市町村町丁別報告」という統計資料もあります。(https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/kokusei/kd-index2.htm

この資料では、例えば千代田区なら「麹町1丁目」「同2丁目」「紀尾井町」「一番町」など、町丁単位で人口や人口密度を調べることができます。

1つの区でも、人口密集区とそうでないエリアがあるのは当然です。
「この地域の不動産が欲しい」という候補地が絞り込めたら、その周辺の主要なエリアの人口密度をチェックして比較してみるのも、物件選びのヒントになるかもしれません。

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