日本で投資用不動産を買うまえに押さえておきたい「日本人が賃貸物件を選ぶポイント」

外国人が日本で不動産を購入することには、「(投資物件の場合)比較的高い利回りを期待できる」「品質に信頼が置ける」といったメリットがあります。
もちろん、どの物件を買っても同じメリットが享受できるわけではありません。
居住するための不動産と投資目的の不動産では異なる部分もありますが、まずは良い物件を手に入れるためのポイントを押さえておきましょう。

まずは、不動産の購入目的を確認する

日本で不動産を購入するにあたり、最初にするべきことは「購入目的の確認」です。
あなたが不動産を購入するのは、自分や家族が住むためですか?
それとも、家賃収入や売却益を得るためでしょうか?
その目的によって「不動産を選ぶ基準」が変わります。

「すでに日本の賃貸物件に住んでいるが、家族で暮らせる家を購入したい」「娘が日本に留学する予定なので、その際に住む場所を用意したい」など、日本で長く暮らしていくことを考えている人は「自分や家族のニーズを満たす」物件を選ぶことが大切です。
つまり、その物件の立地や間取り、日当たり、周辺環境などが重要な基準になります。
たとえ市場価値が低くても、自分たちが気に入ったなら良い物件といえるでしょう。

一方、「賃貸に出して家賃収入を得たい」「最初の数年間は賃貸に出し、値上がりしたら売却する」など、投資目的で購入を考えている人もいるでしょう。
その場合、借り手である「一般の日本人にとって魅力的」な物件であるほど、家賃下落や空室リスクが低く、高い収益性が望めます。
ですから、日本人が不動産を借りる際に「何を重視するのか」を把握して、それに合致する物件を探す必要があるのです。

日本人が部屋に重視するポイントを押さえる

一般的な日本人が賃貸の住居を探す際、重視している内容は以下のとおりです。
物件の購入をすすめられたときは、これらの基準をどこまで満たしているかをチェックしましょう。

1. 立地条件

東京、大阪、京都などの人気エリアにあることはもちろん大切ですが、「そのエリアのどこにあるか」によっても評価は大きく変わります。
日本の都市部にある不動産は、大雑把に言えば都心(または市の中心)へのアクセスが良い=利便性の高い駅に立地していることが重要です。
また、同一エリア内では「駅からの距離」が重視され、駅から徒歩10分以内にある物件が好まれる傾向があります。
これは、通勤や通学に電車を利用する人が多いことが理由で、駅からバスに長く乗るような立地はあまり好まれません。

2. 周辺環境

駅からの距離だけでなく、「スーパーマーケットやコンビニエンスストアが近い」「郵便局や金融機関がある」など、物件の周辺環境も重視されます。
2LDKや3LDKのマンションなどのファミリー向け物件では、周辺に「保育園や幼稚園」「公園」「育児支援センター」といった子育て施設の有無や、小学校や中学校までの距離も重要です。
また、日本では(住所によって通学する公立の小中学校が決まる)「学区」が定められていますが、教育熱心な家庭は子供の就学前に、より良い学区に引っ越すこともあります。
物件が単身者向けの場合は駅が近く、買い物などに便利なことが優先されがちですが、ファミリー向けではやや異なる点にも注意してください。

3. 築年数や間取り

かつては「築浅=きれい」と考える人が多く、建物が新しいほど人気がありました。
しかし、最近は内外装に大きく手を加えてきれいにするリノベーション物件が増えたこともあり、築年数は重視されないこともあります。
しかし、日本は地震の多い国ですから、建物が丈夫であることは大切です。
建物の耐震基準を定める法律が1981年に改正されたことから、新耐震基準をクリアしている「1982年以降に完成した物件」を選ぶようにしましょう。
なお、間取りは重視するポイントが人によって異なりますが、小さい部屋がたくさんある物件より、広いLDKがある使い勝手の良い物件が好まれるようです。
また、一体型のユニットバスよりも、「バス・トイレ別」のほうが人気があります。

4. 屋内外の施設や設備

設備面では、特にトイレ、風呂、キッチンといった水周りが重視されます。
トイレは「温水洗浄便座」や「タンクの有無」、風呂は「湯船の広さ」「追い焚き機能(バスタブに張った湯が冷めてきた場合、再び適温まで温める機能)の有無」、キッチンでは「十分な調理スペース」「ガスコンロが使用可能なこと」などが評価のポイントです。
そのほかにも、「収納スペースの充実」や、エントランス・ごみ置き場などの「共用スペースの汚れ」もチェックされます。

5. 日当たり、風の通り、電波状況など

マンションなどの集合住宅では、一般的に南向きの部屋は人気があり、西向きの部屋は敬遠されやすくなっています。
部屋の位置は、採光しやすく風通りの良い「角部屋」が好まれます。
また、インターネットに接続する光ファイバー回線の有無や、携帯電話の電波状態も評価の対象です。

6. 安全面(セキュリティ)

防犯上の不安があり、建物の外から部屋の中が見える場合もあることから1階の部屋は人気がなく、2階以上の部屋が好まれます。
また、女性を中心に「オートロック付き」や「カメラ付きインターホン」があるマンションも人気です。

7. 価格

当然、月々支払う「家賃」も借り手にとって重要です。
同じエリア内の条件が似ている物件に比べて、割高ではないことがポイントになります。

8. 風水

日本人は中国人ほど気にしませんが、「風水」を重視する人も一定数存在します。
風水の見地で良くない立地や地域、建物の形などにも注意してください。

日本人が賃貸物件に求める条件をクリアし、多くの人が「住みたい!」と思う物件を購入できれば、将来にわたって安定した家賃収入が望めます。
投資物件を選ぶ際は、「借り手の視点」で物件を吟味するようにしましょう。

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