住宅投資(マンション投資)とは?はじめる前にこれを理解しよう!

「住宅(ワンルーム)投資を始めてみたいけど、具体的にどうやって進めたらよいかわからない・・・」そんな悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。メリットばかりをよく耳にしますが、当然知っておかねばならない注意点やデメリットもあります。事前にしっかりと学んでから取り組んでくださいね。

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住宅投資はどうやって進めるの?

ワンルーム投資を含む住宅投資とは、「住宅を買ってほかの人に貸し、家賃収入を得ることを目的とした投資」です。ワンルーム投資はサラリーパーソンが副業で行うことが目立ちます。それはワンルームマンションの購入が、マンション1棟買いほどの資金を必要としないからでしょう。

そもそも住宅投資とは?

住宅投資では、住宅を買い、家賃収入を得て、住宅を売却するという段階を踏みます。ワンルーム投資なら、まずはワンルームマンションを購入することからスタートします。

では、住宅投資は具体的にどのように利益を上げるのでしょうか。ワンルーム投資を例に見てみましょう。
例えば1,500万円のワンルームマンションを買い、それを月8万円で貸し、5年後に1,400万円で売ったとします。
5年間の総収入は480万円(=月8万円×12カ月×5年)になります。しかし売却時にマンションの値段が100万円下がっているので、結局380万円の利益となります。1,500万円を投資して5年間で380万円を得たので、年利5.07%の投資となります。計算式は次の通りです。

380万円÷1,500万円=25.33%/5年→25.33%÷5年=5.07%/年

「5年で380万円の利益」「投資の年利回り5%超」と聞くと、悪い数字ではないと感じるかもしれませんが、注意が必要です。
以下で理由を説明していきます。

住宅投資で注意すべき点

それではここから、いくつかの注意点についてそれぞれ解説していきます。
始める際には是非一度目を通していただきたい内容です。

固定資産税や管理費などの諸費用

ワンルーム投資を含む住宅投資で注意しなければならないのは、固定資産税やマンションの管理費など、意外な出費が案外多いという点です。
>固定資産税の計算方法などについてはこちらをご覧ください。
家賃収入は毎月入ってきますが、固定資産税の納付は年1回ですので、固定資産税の為のお金を確保しておかなければなりません。住宅投資は長期的な視点を持つ必要があります。

予想よりも売却価格が低下してしまう

また、先ほどの試算では「1,500万円で買ったワンルームマンションが5年後に1,400万円で売れた」という想定でしたが、もし購入した物件の近くに似たマンションが建ってしまったら…など、様々な理由で売却価格はさらに低下してしまうかもしれません。

空室のリスクを回避する工夫が必要

空室にならないように、事前に対策をしておく必要もあります。
空室対策としては例えば、

  • 年数が経過したらリフォームやリノベーションを行う
  • 家具つきにする
  • 敷金や礼金を値下げする
  • 家賃を値下げする
  • 入居開始から一定期間内の家賃を免除するフリーレント期間を設ける
  • 入居者を紹介してくれる仲介業者に謝礼金を支払う

などがあります。
いずれもコストがかかるものばかりなので、所有物件の周辺地域の不動産市場を観察しながら「小出し」にしていくとよいでしょう。

人気エリアなど「場所」のメリットデメリットを理解しておく

さらに、住宅投資は立地が命です。しかし、「人気エリアは借り手を見つける苦労がなく家賃も高く設定できるが反面、購入金額が高くなる」といったメリットデメリットがあり、逆に「あまり需要のないエリアでは家賃収入は下がるかもしれないが、物件購入費を抑えることができる」という現状もあり、それぞれを選ぶ際にはジレンマが生まれてしまいます。
ではこのジレンマはどのように解消したらよいでしょうか。
住宅投資では、購入金額が高くなっても人気エリアの物件を購入したほうがよい、と言われています。
「割高でも立地の良い物件を買う」という初期投資をしっかりしておかないと、後々苦労することになるかもしれません。

ただ、「人気エリア投資論」もあくまで一般論にすぎません。東京都北区や北海道ニセコ町のように、それまで人気エリアとは言い難かった土地が、突如人気エリアになることもありますので、一概に「人気エリア以外に投資すべきではない!」とはもちろん言えないのです。
信頼できる不動産会社など、プロに相談してみる、或いは現地に赴いてみるなどもよいかもしれませんね。

住宅投資のメリットとデメリット

それでは次に、ワンルーム投資や住宅投資のメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

始めにも少し触れましたが、ワンルーム投資は、サラリーパーソンや個人事業主が余裕資金の中で行う投資として「ちょうどよいサイズ」といえます。マンション1棟買いレベルの住宅投資だと、億円単位の資金が必要になります。しかしワンルーム投資であれば、1,000万円台からスタートできるのです。
また、住宅投資にはライバル物件の出現というリスクがありますが、ワンルーム投資では異なる地域のワンルームマンションを複数件購入することでリスクの分散も可能です。

更に、住宅投資には節税効果もあります。家賃収入がそのまま課税対象になるわけではありません。家賃収入から減価償却費や借入金利を差し引いた金額に課税されるので、「収入の割に税金が安い」という実感が得られるでしょう。

また、ワンルーム投資は「中くらいのリスク&リターン」も魅力かもしれません。株式投資やFX投資だと、2倍3倍になることもありますが、2分の1、3分の1になることも同じ確率で発生します。しかも株式やFXは国内外の政治経済を注意深く観察しなければならず、絶えず売るタイミングと買うタイミングを気にしなければなりません。人によっては毎日が気が気でないかもしれませんね…。
ワンルーム投資などの住宅投資では、気にすることは入居者の確保ぐらいです。しかも一度入居してもらえれば、大体は年単位で借りてもらえます。「副業に手間をかけたくない」というサラリーパーソンには、やはりワンルーム投資は向いていると言えるでしょう。

デメリット

住宅投資のデメリットは、借りる人がいなくなる可能性があることです。
ただこれはデメリットというより「投資リスク」と考えるべきでしょう。先ほど「住宅投資で注意すべきこと」で紹介した空室対策を取っておくことで、リスクヘッジ(リスク回避)しましょう。
また購入した物件の価格が下がるリスクもあります。住宅を購入する前に、ターゲットとなる物件の地域の不動産動向はしっかり調べておく必要があります。

投資をする際のローンについて理解しておくべきこと

ワンルーム投資をする場合、不動産投資ローンを組む人も少なくありません。ただ投資ローンを利用してワンルーム投資をする場合、しっかりとした知識を持っておいたほうがいいでしょう。
投資ローンは住宅投資に欠かせない手法といえますが、安易に使うことは危険です。

住宅ローンと投資ローンの違い

投資ローンは、住宅ローンとの違いを知るとよく理解できます。投資ローンの金利(年利)は、住宅ローンより高いという特徴があります。
金融機関により変わりますが、住宅を購入するときに組む住宅ローンの年利は0.5%ほどです。一方、投資ローンの年利は2~5%ほどになります。

投資ローンの審査は、住宅ローンの審査より厳しくなります。銀行は、投資ローンを借りたい人の収入状況を調べるだけでなく、投資案件の有望性や採算性もチェックします。

金利が高くても投資ローンを使うのはなぜか

「投資ローンの金利は高い」と聞くと、使うメリットが低いように感じるかもしれませんが、そうではありません。投資ローンを使う最大のメリットは、レバレッジを効かせられることです。

レバレッジとはテコという意味です。テコは、小さな力で大きな力を生み出すことができます。それと同じように投資ローンを使えば、手元の資金が少ない人でも大きな投資ができます。
投資額が大きくなるとリターンが増えます。年利回り5%なら、1,000万円の投資では年50万円の収入ですが、投資ローンを借りて5,000万円投資すれば年250万円の収入になります。50万円と250万円の差があるので、投資ローンの金利もそれほど大きな支障にならないというわけです。

まとめ~「動かないモノ」への投資なので腰を据えて取り組もう

ワンルーム投資などの住宅投資は、不動産という「動かないモノ」に投資します。不動産相場は、株式や為替、石油や金のように激しく値動きすることはありません。バブル期の不動産価格の急騰とバブル崩壊後の暴落は、例外中の例外と考えていいでしょう。つまり物件選びを間違えなければ、比較的確実に利益を確保できる投資といえます。
住宅投資をするときは、対象物件の現地調査を含め、腰を据えてリサーチに取り組みましょう。

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投稿者プロフィール

アサオカミツヒサ
フリーライター。主に不動産や金融やビジネス一般を執筆。北海道大学法学部卒、鉄鋼メーカーの資源部、新聞社の人事部、記者(経済担当)などを経て2017年にライティング事務所office Howardsendを開設して独立。北海道在住。

ABOUTこの記事をかいた人

フリーライター。主に不動産や金融やビジネス一般を執筆。北海道大学法学部卒、鉄鋼メーカーの資源部、新聞社の人事部、記者(経済担当)などを経て2017年にライティング事務所office Howardsendを開設して独立。北海道在住。