【おすすめ間取り図例あり】家の間取りの上手な考え方

家を建てることが決まったら、夢や希望を詰め込んだ素敵な間取りを考えていきましょう。希望の間取りを現実的に作り上げていくためには、実用性や機能性も取り入れていくことが必要です。そして10年、20年先の家族の変化に対応できる、住まいが求められています。間取りを考える際には何から考えていけばいいのか?具体的な間取り図作りのポイントや、様々な家族構成に合わせたおすすめの間取りもご紹介していきます。今回のテーマは、家族みんなが安全で幸せに暮らせる「家の間取りの上手な考え方」です。

間取りを考える4つのポイント

住まいはそこに住む人たちの人生に大きな影響を与えます。家族の人間関係や子供の人格形成を左右します。このため間取りの検討には、家族みんなのライフプラン抜きにはできません。家族でいっしょに話し合いながら、考えることが大切です。これには4つのポイントがあります。

  1. 家族構成・・・・将来にわたって、どのような家族のメンバーが生活するのか
  2. 家のタイプ・・・平屋か2階、3階建てか、二世帯住宅か
  3. 部屋パーツの書き出し・・・部屋の用途を決めて、家を構成する「玄関、居間、キッチン」などを書き出す
  4. 生活動線・・・・生活する人がどのように動くか

ポイント① 家族構成

家族構成はときの流れとともに変化します。夫婦二人だけの新婚時代、やがて子供ができ、家族みんなの団らん、子供が巣立ち、ふたたび二人だけの生活、介護もやがて訪れます。家族の状況が変わるたびに、家を建て直すことはできません。住まいの間取りは、この変化に対応できる柔軟性が必要です。

ポイント② 家のタイプを決める

家を建てる土地の制限により、家の面積の上限が定まります。制限は二つあり、建ぺい率(建物が土地を覆う面積の割合)と容積率(建物の床面積の合計が土地面積の何倍か)です。建物と土地の面積、制限、家の眺望などにより、平屋、2階、3階建てが選定されます。老後の備えとしてエレベーターの設置も考えられます。二世帯住宅の場合は、親子ともそれなりの覚悟を持って、どう生活していくか、事前に十分な話し合いが必要です。 
国土交通省の「住生活基本計画」で最低居住面積水準が決められています。これは世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基本として、必要不可欠な住宅面積に関する水準です。単身者で25㎡、2人以上の世帯では10 ㎡×世帯人数+10㎡となっています。一方、豊かな住生活では戸建て、4人世帯で125㎡必要としています。二世帯住宅では、さらに大きな居住面積を確保しなければなりません。

ポイント③ 玄関、キッチンなど部屋パーツの書き出し

n室の個室とリビング(=L)、ダイニング(=D)、キッチン(=K)を組み合わせたnLDKという呼称は、1960年代の高度成長期に浸透しました。住まいのプランは、家族それぞれの家の中での居場所とやりたいことを考え、部屋の用途、配置を決めます。それに合わせ、家を構成する「玄関、居間、寝室、キッチン」などの部屋のパーツを書き出すことによって、間取りが作りやすくなりますよ。

ポイント④ 生活動線で組み立てる

間取りを考える際は、実際にそこに生活する人の動き(生活動線)への配慮が求められます。例えば、台所は広ければ使いやすいというものではありません。料理する人が台所でどのように動いているか気を付けてチェックし、適切な広さの中に冷蔵庫、シンク、コンロ、収納場所などを配置します。コミュニケーションのための家族の動きや、安全確保のための動線も考慮し間取りを決めていきます。
 

ポイントをおさえた間取りプラン3選!

さて、ここまで間取りを考える時のポイントをお伝えしてまいりました。ここからはそれらのポイントを踏まえるとどのようになるか、間取りプランの例を間取り図と共に紹介していきます。

2階建て(夫婦、子供2人)

<間取りプラン1>

子供部屋の位置は夫婦の寝室の奥が好ましいです。この間取りでは子供部屋に入るためには、夫婦の部屋の前を通るため子供の行動がわかりやすいです。

二世帯住宅(親夫婦、夫婦、子供1人)

<間取りプラン2>

二世帯住宅では親夫婦と子夫婦の生活空間を分離し、お互いのプライバシーを確保します。この真ん中に共有の和室やテラスを配置して、親子のコミュニケーションを保ちます。

平屋建て(夫婦)

<間取りプラン3>

生活パターンや睡眠時間の異なる夫婦では、寝室を別にして欲しいという要望があります。これには夫と妻の寝室の間に可動式間仕切りを設け、必要に応じて開閉する間取りが有効です。

もっと暮らしやすい家にするには?

ここまで、間取りを考える際のポイントとその実例を見てきました。ここからは、更に皆さんが過ごしやすい家にするために確認をしていただきたい事についてまとめています。是非ご参考ください。

玄関の位置と方角

玄関の位置は間取りを決める上で重要です。日当たりや通風に優れている南向きにリビングを設けると、玄関が北向きになる場合が多くあります。玄関まわりに浴室、トイレなどが集まると、不意の来客の時に玄関で鉢合せとなり、家族が入浴できない…といった事態に陥る可能性も。また、玄関の方角(玄関のドアを背に外に立ったときの顔の方向)は、風水では東南が良く、北東はさけるべき方角といわれています。

風通しの動線

「徒然草」のなかで兼好法師は、「家の作りようは夏を旨とすべし」といっています。兼好法師の時代から、既に日本の住まいは夏の暑さと湿気との闘いでした。湿気対策の基本はなんといっても通気です。エアコンのみに頼らず、四方に開放的な風通しのよい住まいがいちばんですね。

水回りを集める

家をつくるという観点から、台所、風呂、トイレなどのいわゆる「水回り」に気を使わなければなりません。給水、排水を考えると、水回りは集めて設置するのが有利です。また、浴室は特に防水を十分に考えなければ、家の寿命や補修に大きな影響があります。防水が悪いと、家を支える土台の腐食につながる可能性もありますので注意しましょう。

家具と家電の配置をシミュレーション

せっかく建てた家が、あふれかえる物で占領されてしまわないよう、家具と家電の配置を事前に検討しておく必要があります。もちろんいらない物はただちに処分し、不要な物は買わないことが鉄則ですが、その上で必要最小限の家具を残し、生活の動線を考えて冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大型家電を配置します。家具の置き方や収納は、空間を立体的に利用することが大切です。壁面収容は収容スペースが大きく、すっきり収容できますのでおすすめです。

「家の間取りの上手な考え方」まとめ

いかがでしたか?間取りを考える際に、考えておくべきポイントについて説明しました。以上の点を踏まえ、家族全員で十分話し合うことで、皆さんが満足し、毎日幸せに暮らせる家ができることをお祈りしております。

ABOUTこの記事をかいた人

大阪大学大学院工学研究科修了、大手電機メーカで36年間にわたり海外の火力発電所の設計と建設に従事。退職後にFP事務所「桐龍フロンティア」を立ち上げ、不動産、資産運用、相続に関する講演、執筆、コンサルタントを展開。
(保有資格)ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、スマートマスター(省エネ住宅と家電)