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≪豆腐地蔵≫

昔、享保きょうほう 年間(1716〜36年)の頃、喜運寺きうんじ ・白山2-10-3の門前に豆腐屋さんがありました。ここによく豆腐を買いに来る小坊主がいたそうです。ところが、その小坊主が買いに来る日にかぎって売上げのかごの中に小石が数個入っているのに店の主人が気付きました。
主人の吉兵衛は、「あの小坊主がくさい」と考えました。
ある日、いつものように小坊主が来たので、吉兵衛さんはそっと後を付けま した。すると、気がついた小坊主は逃げ出しました。

「待てー!」と叫んで追いかけました。

そして、吉兵衛さんは包丁の背で小坊主の 肩を打ち付けました。「キャー!」という悲鳴とともに、小坊主は姿を消してしまいました。驚いた主人は、これこそきつねかたぬきの仕業かとあかりを照らして見ると、地面に石のかけらが落ちていました。
石は水のようなものでぬれて点々と喜運寺の地蔵堂まで続いていました。不思議に思った主人は、堂内の、お地蔵様を見てみると何と肩先が欠けているではないですか。さっきの拾った石をそこに当てるとピタリと合った。

小坊主は、お地蔵様の化身だったのです。
それから、このお地蔵様を人々は、「とうふ地蔵」と呼ぶようになりました。
そして、願いごとのあるときには豆腐を供えたそうです。

また、新宿区の東福院(新宿区若葉2-2)にも豆腐地蔵が有ります。

左手首から先がないこちらのお地蔵さんは、その昔、強欲な豆腐屋を改心させた際に切り落とされたそうです。手をさするとはれものが治るとか、商売繁盛のご利益があるといわれ親しまれています。
言い伝えられているお話は切り落とされた場所と強欲な豆腐屋だった事意外は喜運寺のお話と殆んど同じです。

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